• 中日新聞ウェブ
  • 中日新聞プラス

福井

3候補、後半戦へスパート

2019年7月13日

 二十一日に投開票される参院選は十二日、十七日間の選挙戦の折り返しを迎えた。福井選挙区(改選数一)に立候補している共産新人の山田和雄さん(52)と諸派新人の嶋谷昌美さん(48)、自民現職の滝波宏文さん(47)=公明推薦=のうち、山田さんと滝波さんは県内各地をくまなく回り支持を呼びかける選挙戦を展開。後半戦に向けてスパートをかける。嶋谷さんはインターネットを活用した選挙活動を行った。

 =上から届け出順

◆街頭で「消費増税は必要ない」 山田和雄さん(52)=共新

 支持者に見送られて福井市内の事務所を出発し、一日かけてあわら市内を遊説。えちぜん鉄道あわら湯のまち駅前での街頭演説では、電車やバスを待つ人らに向け「税制で優遇されてきた大企業や富裕層にちゃんと税金を納めてもらう。そうすれば消費増税は必要ないんだ」と訴え、年金の上乗せなどの生活支援策をアピールした。

 選挙戦前半は共産党の志位和夫委員長ら党大物を招いて大規模な集会を開催。十日に福井市で開いた集会には立憲民主党の枝野幸男代表や、立民、社民両党の県連代表らも駆けつけた。「福井選挙区で四回目の参院選挑戦だが、有権者の反応の良さが全然違う。野党統一候補として有権者の選択肢になれている」と手応えを語る。

 街頭演説では「政治を変えたいという皆さんの思いを二人、三人と広げてほしい」と草の根の支持拡大に協力を呼び掛けた。後半戦は各地の公民館などで小規模な集会を開き、有権者に思いを直接伝える選挙戦を展開する。

 (今井智文)

◆反自民と反共産の受け皿に 嶋谷昌美さん(48)=諸新

 放送法改正によるNHK放送のスクランブル化を唯一の公約にしている。

 この日は党務のため地元・大阪で活動。前半戦はツイッターの投稿で考え方を発信し、JR福井駅西口で街頭演説も行った。ポスターは支援者の協力で張っている。

 「自民党はちょっと嫌だ、でも共産党も選べないという人の受け皿になりたい」。比例代表で党への投票も訴えていく。

 (尾嶋隆宏)

◆17市町一巡「地方から成長を」 滝波宏文さん(47)=自現

 「地方の成長なくして、わが国の成長なし」。既に県内十七市町を一巡し、北陸新幹線などの整備を促進し、人口減少に向き合う地方から成長をつくっていく、と一貫して訴えてきた。この日は市議らの先導で坂井、あわら両市の集落や企業を細かく回った。

 JA花咲ふくい三国支店では、集まった支持者としっかり握手。新たな成長戦略について「いの一番は、ふるさとの基幹産業である農業を押し上げ、成長産業化しなければならない。実行段階に移すため、二期目の仕事をさせてほしい」と深々と頭を下げた。

 序盤から閣僚が三日連続で県内入りするなど、中央の強力な後押しを受ける。知事選への関与を巡り、溝が生じていた県連執行部との関係も、県連幹部が個人演説会でガンバローを三唱するなど、一定の結束を見せている。

 後半戦も県内をくまなく回る。十三日には越前、鯖江両市で、連立を組む公明党の比例候補と合同演説会を開き、票の掘り起こしに努める。

 (山本洋児)

主な政党の公約

新聞購読のご案内