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福井

有権者、訴えに耳傾け 改憲、年金、子育て

2019年7月5日

候補者の訴えに拍手を送る支持者たち=福井市内で

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 四日に公示された参院選では、「憲法改正」や「年金」が争点として浮上している。有権者らは、一票を投じる候補を選ぶために各候補の訴えに耳を傾けている。

 越前市粟田部町の写真館経営、畑勝浩さん(54)は憲法改正について「(発議に必要な議席の)三分の二の数字にとらわれすぎず、十分に議論する時間を持ってほしい」と願った。

 買い物中だった敦賀市金ケ崎町の無職三田友之さん(84)は「改憲には抵抗がある。安倍晋三首相が憲法に書き込もうとする自衛隊の姿は、今までの自衛隊と違い、軍隊に近いのではないか」と話した。

 「老後に夫婦で二千万円の蓄えが必要」との金融審議会の報告書が問題化し、年金制度のあり方にも関心が高いようだ。

 福井市蒲生町の飲食店経営枩田(まつた)優介さん(36)は二千万円問題を巡る議員らの態度を批判し、「若者やお年寄りが希望の持てる話を聞きたい」と求めた。

 一方、勝山市旭町二で飲食店を経営する女性(44)は「国が面倒を見るという時代は終わったんだなと感じた。どの候補者が当選しても国の方向性は決まっているんじゃないだろうか」と諦め気味に語った。

 坂井市のエンゼルランドふくいに一歳の娘と訪れていた福井市二の宮の主婦長清優さん(30)は「子育て政策に力を入れてくれる人を望んでいる」。東京出身の長清さんは、福井は公園や保育園などが多く、共働き率の高さに驚いたという。「福井の充実した子育て環境が全国で広がるように税金を使ってほしい」と要望した。

 福井駅周辺にある施設で休憩していた同市町屋二の主婦野村つな子さん(84)は「介護保険制度が今後も維持されるかが一番心配だ」と不安そう。年金制度の動向や物価の上昇にも関心を寄せた。

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