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福井

未来描く舌戦、火ぶた 候補者第一声

2019年7月5日

※上から届け出順

◆暮らせる年金勝ち取る 山田和雄さん(52)=共新

力強く政策を訴える山田さん=福井市二の宮5の事務所前で

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 山田さんは午前九時から福井市二の宮五の事務所前で出発式を開いた。金融庁金融審議会の報告書をきっかけに一大争点に浮上した年金問題から切り出し、「減らない年金、暮らせる年金をなんとしても勝ち取る」と訴えた。

 続いて十月の消費増税に触れ「増税をストップし、大企業や富裕層に相応の税金を納めてもらうべきだ。暮らしを守る戦いだ」と強調。さらに「どうしても原発の問題も訴えたい」と語り、「動いている原発はすべて止め、新たに動かさない。新たに造るなんてもってのほかだ。原発ゼロを目指して福井から声を上げよう」と呼び掛けた。

 全国の一人区で唯一、共産公認の野党統一候補として戦う。「野党は結束して、今の政治の流れを変えていこう」と演説を締めくくると、集まった約百二十人と一人一人握手して遊説に出発した。

 【公約】▽立憲主義の回復。憲法9条を守り、改憲発議を許さない▽消費税10%は中止。大企業・富裕層優遇の不公平をただして財源確保▽減らない年金をはじめ、暮らしを支える社会保障に▽8時間働けば普通に暮らせる社会へ。最低賃金(時給)1500円に。中小企業の賃上げ支援を抜本強化▽原発再稼働を認めず、原発ゼロを決断し再生可能エネルギーに転換

◆NHK視聴に選択権を 嶋谷昌美さん(48)=諸新

集まった記者の質問に応える嶋谷さん=県庁で

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 嶋谷さんは一人で立候補届け出を済ませ、出陣式も街頭演説もせず、有権者に握手も求めない独自の選挙活動を始めた。代わりに、考えを発信するためツイッターの投稿は夕方までに八回行った。

 公約は一つ。視聴するかしないかを選択できるNHK放送のスクランブル化。「受信料を払いたくない、見ない人の権利を守るため」。この日は政見放送の収録で福井市のNHK福井放送局を訪問。終了後「主張を言ってきた」と話した。ポスターはボランティア二人が貼り始めた。

 ツイッターでは、県選管で交付された七つ道具の写真を並べ「本当にムダな感じ。次回の選挙では使えないのに」と投稿。事務所標札などに候補者の名前が記されているが、自身は事務所を置かないため、標札などは選管に返却した。期間中は県外にいることもあるという。 

 【公約】放送法改正によるNHK放送のスクランブル化。

 NHKをぶっ壊す。

◆次世代戻る地方づくり 滝波宏文さん(47)=自現

力強く第一声を放つ滝波さん=福井市大手3の事務所前で

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 滝波さんは午前九時から、福井市大手三の事務所前で出陣式に臨み、第一声を放った。「地方の成長なくして、わが国の成長なし」。声高に叫び、次世代がふるさとに戻ってくるような福井県をつくることを約束した。

 市町首長らの激励を受けステージに立った。人口減少問題に触れ「農林水産業、地方にある資源を国際的に打ち出す。人口の少ない福井県のような地域が外需を取って成長する時代にならないといけない」。大都市・大企業に偏った成長戦略からの転換を主張した。

 そのためにはインフラの整備などが必要と指摘。対立候補が北陸新幹線敦賀−新大阪間の着工を否定していることを疑問視し「敦賀で止めてどうするのか。一刻も早く関西につなぎ、人の流れをつくらないと、ふるさとが成長しない」。マイクを持つ手にぐっと力を込めた。 

 【公約】「地方の成長なくして、わが国の成長なし」。農林水産業を含む地方産業と世界市場を直結させる成長戦略を適用し、人口減少に負けないふるさと福井の活性化を推進。その実現・国土強靱(きょうじん)化のため新幹線、道路、港湾などのインフラ整備を加速。産業の基盤たるエネルギー安定供給も維持するため、現実的で責任あるエネルギー政策を推進。

主な政党の公約

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