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福井

立候補予定者2人、動き本格化

2019年6月20日

 夏の参院選を前に、福井選挙区(改選数1)で立候補を表明している2人は19日、選対会議や街頭演説会を開き、早くも前哨戦の様相を呈した。ただ、両陣営とも態勢づくりに課題を抱えており、結束への不安も垣間見せた。

◆滝波宏文さん(47)=自民

 再選を目指して自民党公認で立候補する滝波宏文さん(47)の後援会と、県連の合同選対会議が十九日、福井市内のホテルであった。滝波さんに対しては県連執行部に批判的な声があったが、結束を強調する形となった。

 滝波さんの後援会と、県連地域支部と職域支部から約百八十人が集まった。県連執行部の田中敏幸会長代行と斉藤新緑幹事長も参加。滝波さんは「何とか選挙を勝ち抜かせてもらって、わが国を繁栄させる仕事をさせてください」と頭を下げた。

 滝波さんは、四月の知事選で自民党推薦の杉本達治さんの支援に動かず、県連執行部は「自分の選挙の時だけ動けと言われても」と滝波さんの応援に距離を置く姿勢を示していた。しかし、党本部は滝波さんの「必勝」を県連に求め、甘利明選対委員長らも県連の結束を求めていた。

 非公開の会議終了後、田中会長代行は「公認候補だから応援する」と述べた。滝波さんは参加者一人一人と握手を交わし「選挙態勢が整った。今日から(本格的な)スタート」と話した。

 ある関係者は「感情的なしこりは消えていない。党本部の意向もある。形の上で結束した」と解説した。

(尾嶋隆宏)

◆山田和雄さん(51)=共産

 安保法制の廃止などを目指す市民団体「ピースふくい」は十九日、JR福井駅西口で、参院選での野党共闘を訴える街頭演説会を開いた。野党統一候補として立候補を予定する共産新人の山田和雄さん(51)と立憲民主、国民民主、共産、社民と政治団体「緑の党」の県組織から代表者らが参加した。

 十一日に県内野党による五者協議で山田さんの共産公認での擁立を決めて以降、各野党合同での街頭活動は初めて。山田さんは「ただ野党が連携するだけでなく、安倍首相の政治に怒りを感じる全ての皆さんと力を合わせたい」と強調。安倍晋三首相が目指す憲法改正について「憲法を守るべき首相が、国民の権利を無視しようとしている」と批判した。

 立民県連の野田富久代表、国民県連の山本正雄代表代行、社民県連の龍田清成代表らも登壇し、それぞれ連携を呼び掛けた。

 一方、連合福井は「反共産」を理由に、山田さんを応援しないことを決めている。

(今井智文)

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