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愛知

<主な候補の主張>(6)愛知の未来に何が最も必要?

2019年7月14日

※上から届け出順

◆安江伸夫さん=公新

 魅力ある地域づくりが鍵だ。働きやすい、住みやすい環境を整えるためには、有効なインフラ整備を進めることが必要。中部国際空港の二本目滑走路や西知多道路の整備促進は県経済の活性化につながる。県と協調して進めていきたい。人・モノ・金・情報の活発な流通、交流を生み出すリニア中央新幹線開業もチャンス。中部圏と首都圏を迅速につなぐことは、国全体の発展に結び付く。名古屋に住みながら東京へ通勤するという未来の仕事のスタイルもあり得るだろう。県民生活の向上にも寄与する。

◆大塚耕平さん=国現

 日本経済を支えているのはものづくりであり、それを支えているのは愛知県。産業政策がものすごく大事だが、安倍政権の六年間で置き去りにされている。経済政策を日銀の異常な金融緩和に依存してきたから。この間に世界の産業は劇的に変わった。電気自動車が爆発的に普及し、リチウムイオン電池はパナソニックが世界一だったが、中国に抜かれた。世界の潮流の先を行く産業政策をやらないといけない。ロボットと人工知能(AI)とコンピューターをより融合させていく産業政策が重要だ。

◆須山初美さん=共新

 リニア開業は東京一極集中や地域間格差の拡大を招くだけで、この地方にとって百害あって一利なしと考える。名古屋市内の非常口新設工事で地下水がわき出るなど問題も多い。地元の反対の声に耳を傾けるべきだ。リニアに象徴されるような大型開発で、外から人を呼び込もうとする施策が目立つが、県内で暮らしている人たちにきちんと目が向いているだろうか。安心して買い物ができ、子育てができ、元気に働ける社会、地域をつくりたい。暮らしを温める方策を考えることこそが政治の役割だ。

◆平山良平さん=社新

 リニアができると、名古屋から東京まで四十分だというけど、そんなに早く行ってどうするの。ますます忙しくなるだけ。リニアで普通の人の生活は豊かになるんですか。リニアを推進するくらいなら新幹線を安くした方がいい。もっと普通の人の生活に目を向けるべきだ。政府がきちんと税制で補てんして、非正規の低賃金、長時間労働をきちんと是正する。アフターファイブは自分の時間にしないといけない。八時間働いたらまっとうに生活できる社会こそ、愛知の未来に必要なことだ。

◆岬麻紀さん=維新

 リニアが大阪まで開通すれば、東京−大阪間は一時間圏になる。名古屋を乗り換えだけの駅にしないよう、乗降客が滞在し、経済効果が期待できる街づくりをしなくてはいけない。この地域は文化や芸術も盛んだった歴史がある。観光客が何を面白いと感じるのかを検証して活性化に結び付けていけば、十分に可能性のある地域だ。東京で仕事をしてきたが、名古屋は物価も土地も安く、すごく住みやすい。人材が東京圏に流出することも懸念されるが、一方で名古屋に住む人が増える可能性もある。

◆酒井庸行さん=自現

 リニアが開業した時にどんな愛知県にするか。愛知には自動車、航空産業はもちろんのこと、渥美半島にはメタンハイドレートという資源がある。これらを好循環させるには、インフラ整備が大事。知多半島と渥美半島を橋でつなげる愛知メガリング構想に取り組みたい。渋滞でパンクしている三河の道路環境の改善になるし、篠島、日間賀島をつなげば観光が活性化する。近隣の他県との連携により、愛知だけでなく中部圏全体を動かすことが必要だろう。そうすれば自然にお金は入ってくる。

◆田島麻衣子さん=立新

 リニア開業は、経済も文化も東京一極集中しているのを変える意味ですごく価値がある。経済とか社会は全部循環しているが、大事なのは期待感。中部国際空港は海外との直行便があり、空の玄関が広い上にエキスポ(県国際展示場)が開業する。いろんなイベントで海外にPRできる。ものづくりの愛知だけでなく、伝統や歴史も本当に面白い。美しい場所もたくさんあるが、使いきれていない。県内全体に波及させるには、交通が要になる。海外企業を呼び込むのに税制の優遇も必要だ。

◆末永友香梨さん=諸新

 マーケティングの仕事をしていた時、愛知は地元企業を重要視するために他エリアからの競合他社が進出しにくい場所だと感じた。だが、いざ他社が進出してくると、商品などの優位性に弱さがある場合がある。NHKも契約者だけが見られるスクランブル放送化して競争下に置かれれば、放送の質が高まる。同様に企業間での競争環境をつくり、質を高めることが必要だ。リニア開業に向けては各地に路線や駅を増やすなどの取り組みが必要。現在は車がなければ、県内の移動が不便な状況にある。

=終わり

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