県議選最終盤 各党手応え
2015年4月11日
十二日の投開票まで残り二日となった県議選。北陸新幹線開業の影響で序盤は低調ムードが漂ったが、終盤に差し掛かって激戦を繰り広げる選挙区では、候補者たちの訴えが熱を帯びてきた。候補者を擁立、推薦した県内各党は、この最終盤にどういった手応えを感じているのか。各党幹部に聞いた。(統一地方選取材班)
自民 新幹線効果生かす
自民党県連・宮腰光寛会長 地方創生の時代となる中、北陸新幹線が開業した。この二つを車の両輪に見立てて県の発展のため、有権者に課題と成果を訴えてきた。新幹線開業直後の選挙。この効果を産業、経済、観光、地域づくりにどう生かせるかが有権者の関心事となっており、全力で取り組んでいく。候補者全員の当選を目指し最後まで戦いたい。
公明 地方創生担い手に
公明党県本部・樋詰和子幹事長 党でたった一人の候補者。他党と違い、現場第一で、有権者の声を丁寧に拾い上げている。人口減少、少子化対策など地方創生の担い手となるために訴えてきた。市町村議と国会議員を結ぶ大事な一議席。地元の呉羽地区は「草刈り場」状態で危機感を持っている。必死になって最後まで県政のために有権者に訴えていきたい。
民主 気を引き締め臨む
民主党県連・高田一郎代表 終盤になって有権者の盛り上がりが見えつつあるも、投票率低下は免れないだろう。特に富山市や高岡市などの都市では、かなり落ち込むとみている。
投票率低下は固定票のない野党にとって不利に働くため、何としても防がないといけない。党員や支援労組を回って投票に行ってもらうよう、気を引き締めて臨みたい。
共産 冷たい県政変える
共産党県委員会・上田俊彦委員長 街頭演説では、聴衆から「そうだ!」の声が多く聞かれ、手応えは四年前より全然いい。戦争する国づくりを進める安倍政権や、暮らしに冷たい県政を変えたいという県民の思いが伝わってくる。
四人の候補者全員が当落線上だと思うので、今の政治に疑問を持っている人が必ず投票してくれるよう、最後まで呼び掛けたい。
社民 一票を地道に獲得
社民党県連・柴義治幹事長 候補者を立てた三選挙区はいずれも激戦。特に氷見市は正直、当選ラインなどが全く読めない展開になり、気が抜けない状態だ。一票一票、地道に獲得していくしかない。
国の予算にかかりきりだった又市征治県連代表がやっと富山に戻り、これから候補者の応援に入る。この勢いを背に、残りの期間を走り切りたい。
維新 勝利向け全力のみ
維新の党県総支部・吉田豊史支部長代行 各地を回り、有権者の県議選への関心が低いのが分かる。要因は争点が見えないこと。本来、北陸新幹線開業効果を生かすための考えを発信していかないといけない選挙。でもどの候補もできていない。他党とともに推薦する、民主公認から無所属に転じた現職候補への反応も良いとは言えないが、勝利に向けて全力を挙げるのみ。
生活 県民の暮らし向上
生活の党と山本太郎となかまたち・広野ただし県連代表 有権者は、北陸新幹線開業効果をどう生かしていくかに加え、人口減で地方が弱ってきている中、どう富山を発展させていくかに関心が高い。民主、維新と一緒に推薦する民主公認から無所属に転じた現職候補は仕事も行っており、小規模零細企業の苦しみを知り、県民の暮らし向上を訴えている。最後まで必勝目指して戦いたい。
選挙区名▽定数▽立候補者数▽氏名(敬称略)▽年齢(投票日基準)▽公認党派(自=自民、民=民主、公=公明、共=共産、社=社民、無=無所属)▽現新別▽当選回数▽代表的な肩書、主な経歴▽最終学歴▽=以下は推薦・支持党派(民=民主、維=維新、生=生活)−の順