直前情勢5
2015年4月1日
保守分裂で票読めず
県議選氷見市
過去二回、無投票で議席を確保してきた社民菅沢、自民梶の両ベテランに、堂故茂参院議員元秘書で自民新人の藪田(やぶた)が挑む。十二年ぶりの選挙戦とあって、各陣営とも票の流れが読みきれないまま激戦に突入しそうだ。
自民が二議席独占をうかがう一方、保守分裂の背景には二〇一三年の市長選のしこりもささやかれる。有権者数は約四万二千八百人。各陣営が当選ラインとみる一万票超を目標に前哨戦もし烈さが増している。
八期目を目指す菅沢は福祉や雇用の充実、格差是正を掲げ、市内全域で県政報告会やミニ集会を開催。市内の全戸を回り、支持固めに力を入れる。社民議席の死守がかかるが、菅沢は「自社対決ではない。市民のための選挙」と位置づける。
昨年十二月の藪田の出馬表明で、梶陣営は七選に向けて引き締めに拍車がかかる。出向いた各自治会の集会などは百二十を数え、福祉や子育て支援、道路整備の充実を訴える。陣営は「知事との厚い信頼関係がある」と実績を強調する。
藪田は名前を売り込むのに懸命。二月末から朝の出勤時間帯に国道沿いで手を振り、ミニ集会を重ねる。子育てや働く女性への支援を掲げ、女性集会を開くなど対話も重視。陣営は「名前は浸透してきた。若さをアピールする」と意気込む。
“無風”に戻る見通し
砺波市
自民現職の二人以外に出馬の動きは見られず、二十四年ぶりの選挙戦となった二〇一一年の前回から一転、再び“無風”に戻る見通しだ。
長年、自民が二議席を独占し、一九九一年から五回連続で無投票だった。ただ、七期連続当選のベテラン米原、再選を目指す瘧師(ぎゃくし)の両陣営とも「ふたを開けてみるまで分からない」と、市中心部で事務所開きして、票の掘り起こしを図る。
初の無投票の公算大
南砺市
自民現職の山辺と武田が出馬を表明。ほかに立候補の動きは見られず、初めての無投票となる公算が大きくなっている。
山辺は各地で県政報告会を開催、武田はあいさつ回りや街頭演説を積極的に展開する。それぞれが地盤とする福野、福光地域以外での支持固めに余念がない。
(敬称略)
=おわり
立候補が予想される顔ぶれ
■氷見市(二…3)
菅沢裕明73 党県役員 社現<7>
梶敬信64 (元)県議長 自現<6>
藪田栄治56 (元)議員秘書 自新
■砺波市(二…2)
米原蕃71 会社会長 自現<7>
瘧師富士夫56 運輸業役員 自現<1>
■南砺市(二…2)
山辺美嗣63 党県幹事長 自現<5>
武田慎一49 (元)市議 自現<2>
表の見方 氏名、年齢(開票日翌日現在)、代表的肩書、公認政党、新旧、当選回数の順