滋賀

声からし最後の訴え豊郷町長選の3候補

2015年4月26日

支持者らと気合いを入れる候補者(右)=豊郷町で

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 統一地方選後半戦は二十六日、投開票される。県内で唯一の首長選となる豊郷町長選は選挙戦最終日の二十五日、いずれも無所属新人で、元小学校教諭の本田清春さん(64)、元町議長の堀常一さん(52)、三選を目指す無所属現職の伊藤定勉さん(67)が「どうか、どうかお願いします」と声をからして支持を訴えた。

 本田さんは、共産町議や豊郷小旧校舎改築問題にともに携わった住人団体メンバーらが支える。告示前に六百軒を訪問、若者と高齢者の意見を吸い上げ、「子育てしやすい町」を一貫して訴え続けた。朝七時のつじ立ちを欠かさず、「日に日に手を振ってもらえる人が増えた」と手応えを強調。個人演説会の弁士には県外の教諭仲間の姿も。最終日は選挙カーを集落ごとに止め、「爽やかな町につくりかえましょう」と呼び掛けた。

 堀さんは「町の発展のためには地元県議との連携を欠かすことができない」と終始強調。自民町議が応援に付き、三期十二年の町議経験で地盤を築いた町西部を重点的に回った。二百人規模の決起集会には国会議員二人も応援に駆けつけ、町議時代の仕事ぶりを披露。「誰にも負けない情熱の持ち主」と持ち上げた。最終日は、地元県議の協力を得て、支持者五十人を引き連れて歩く「桃太郎作戦」を四時間かけて展開した。

 伊藤さんは、村西康弘副町長や町議らがサポート。夜の個人演説会はこれまで九つの集落を回り、近隣の三町長が弁士に入った。集まった有権者を前に、「健全財政を実現した」「医療支援や特産物開発、観光振興に力を入れた」などと自ら二期八年の実績を並べ、「次は、地域の良さを掘り起こしたい」と決意を語った。最終日は、選挙カーで町内をまんべんなく遊説。ゆっくりと四周し、支持者一人一人と固い握手を交わした。

 期日前投票は二十四日までに四百七十人が済ませ、八年前の選挙に比べ二百六十四人多くなっている。前回投票率は63・88%。今回は選挙の争点が不透明との指摘もあり、60%前後に低下するとの見方がある。

 (河辺嘉奈子)