滋賀

第一会派めぐり激戦へ県議選 

2015年4月3日

県議選で「みんなできめよう」と投票を呼び掛けるポスター=県庁前で

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 三日告示の県議選。県民世論を二分するような大きな争点は見当たらないが、党派、会派の“勢力争い”は避けられない。自民は県議団と颯新(さっしん)、両会派合わせて改選前と同様の過半数維持が目標。第二会派のチームしがは候補者の数が足りず、他党派の躍進次第という風頼みの状況だ。

 自民は公認と推薦を合わせた候補予定者が二十八人。一部選挙区で自民同士のさや当てが懸念されるものの、地方創生施策など国政与党の強みを訴えて過半数維持を狙う。

 一方、三日月大造知事誕生の立役者となったチームしが県議団の公認・推薦は十八人にとどまり、全員当選が第一会派への前提条件。その上で公明や共産、無所属議員が計九議席以上獲得すれば、道が開けてくる。

 四年前に議席を失った共産は復活を期す。出馬予定六人のうち四人が女性で、「共産の議席の必要性」を訴えて挽回をもくろむ。

 票が「風」に流されにくい公明も現有二議席の確保に向けて懸命。党派から推薦などを受けない無所属も実績ある現職ら一定数の議席確保が見込まれ、改選後の議会勢力図の変化が注目される。

 (井上靖史、井本拓志)

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