滋賀

開票作業 どう対応?

2015年3月21日

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 四月十二日投開票の県議選に向けて準備を進めるのは陣営関係者だけではない。区割り変更で候補者が大幅に増える選挙区があり、各市町の選挙管理委員会は対応に追われる。慎重に開票作業の手はずを整える担当者に準備状況を聞いた。

 東近江市などと選挙区が統合する日野町は、定数が一から五に増え、立候補者も従来の倍以上になる見込み。町選管担当者は「票を数える作業は今までと変わらない」としつつも「案分の審査などに時間がかかる可能性がある」。開票終了予定時刻を四年前の前回選挙の実績より約二十分遅く設定する。

 終了予定時刻を遅らせたのは、彦根市や多賀町なども同じ。両市町は今回から同じ選挙区になり、候補者増が見込まれる。多賀町選管の担当者は「候補者が多いと仕分け作業に時間がかかる。何とか予定時間より早く終わりたい」と話した。

 一方、予定時刻を早めた自治体も。近江八幡市と選挙区統合する竜王町は、予定時刻を四年前実績より二十分前倒した。町選管担当者は「昨年末の衆院選を経験した職員を多く配置する予定で、経験を生かしてスムーズに終えたい」と意気込む。

 県議選と同日に市庁舎移転の是非を問う住民投票が実施される可能性がある高島市。住民投票実施の場合、開票作業は県議選の開票作業後になるという。市選管担当者は「桜が咲いたりするイベントの時期で投入できる職員は限られている」と理由を説明。「県議選には影響が出ないようにする」と強調した。

 県選管の担当者は「県外の選挙では開票場における不正なども指摘されており、まずは正確な開票事務が第一」と強調。その上で「できる限り速やかに開票してほしい」と話し、今後も各市町選管に協力を呼びかけるという。

 (山内晴信、井本拓志)