石川

激戦区ルポ(2)羽咋市羽咋郡南部トップ当選へ熱弁

2015年4月8日

支持者から激励を受ける本吉浄与さん(左)=羽咋市内で

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 羽咋市と宝達志水町の羽咋市羽咋郡南部選挙区(定数二)は、告示日前日に無所属新人の家田徹さん(73)が立候補を表明し、無投票予測から一転、選挙戦に入った。いずれも現職で無所属の本吉浄与さん(35)、自民党の稲村建男さん(71)の両陣営は、予想される投票率低下に気をもみながら連日、個人演説会で「トップ当選を」と火花を散らす。

 「人口減少をどうにかしたい」。再選を目指す本吉さんは出陣式以降、遊説や個人演説会で繰り返し訴える。

 育児休業の充実や道路網の整備など、子育て支援と地域振興の具体策を挙げ、五月に二人目の子どもが生まれる予定であることも明かし説得力を持たせる。

 「石川は子育て先進県だが、まだ改善すべき点はある。施策を打ち出していきたい。一期目に受けた恩は返せていない。『まれ』ではないが、地道にこつこつやっていきたい」と声を大にした。

 本吉さんの演説会には連日、山辺芳宣羽咋市長が応援に駆けつける。国道159号や415号の整備、千里浜再生など市が国、県とともに取り組む事業に触れ「積極的に事業を進めるためにも素晴らしい成績で当選させてほしい」と求めた。

演説会後に激励を受ける稲村建男さん(左)=羽咋市内で

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 「九期目の選挙に出るのはなぜか」。稲村さんは連日の個人演説会でこう切り出し、支持者の顔を見回して「使命感があるから駆けずり回っているのです」と語りかけた。

 「羽咋の魅力は何か。私は十年前から妙成寺を国宝に、と運動している。文化財は金沢市に次いで二番目に多い」と力説。ベテランの経験を生かし「多くの神々が集まる場所でもある。第一号の日本遺産となり、羽咋で一日過ごしてもらう。そんなまちづくりをしないといけない。目鼻をつけるのが私の仕事」と熱弁を振るった。

 自民党市議と大半の宝達志水町議が支持。党県連羽咋支部長の中村重幸市議は演説会で「地方創生が大切な時期。いまこそ政治の力が必要だ。多くの票で県政に送り出してほしい」と訴えた。

 「互いに政策を訴えて賛同する人を選ぶ。それが能登の活性化のためになる」。家田さんは立候補を決意した経緯を説明し「現在の行政では大きな地震に対応できない。能登の国という自治をつくりたい」と訴える。 (小塚泉)

■羽咋市羽咋郡南部(二…3)

 本吉浄与35 会社役員 無現<1>

 稲村建男71 (元)県議長 自現<8>

 家田徹73 古物商  無新

 (届け出順)