石川

県政評価 平均76・4点候補予定者に聞く 過半数が80点超え

2015年4月3日

写真

 三日告示(十二日投開票)の石川県議選を前に、本紙が一日までに出馬表明済みの候補予定者五十五人に行った政策アンケートで、谷本正憲知事による現県政への評価点(百点満点)などを聞いたところ、無回答を除く有効回答数の平均点は七六・四点だった。八十点以上は三十人おり、半数を上回った。

 評価点で回答があったのは四十三人で、八十点台が最も多く十八人。次いで九十点台が十一人おり、最高の百点が一人。最低点は三十点で二人いた。

 現職二十五人が、交通インフラによる交流基盤の充実やバランスに配慮した県政運営などを評価し「県民の期待に応えている」「安定感があり、取り組みが早い」「地域事情をよく把握している」との理由で八十点以上を挙げたが、中には「防災面にもう少し予算を」「将来を見据えた施策に乏しい」との注文や意見もあった。

 一方、八十点未満をつけた六人の現職は、地域間格差や情報公開が不十分な点などを指摘。元職の一人は、茨城県の橋本昌知事と並び全国最多選となる六選の弊害に触れ「県内首長らが知事に物を言いにくい環境になっている」とした。

 県政への評価が比較的高い現職に対し、新人は一転、低めの傾向が目立った。ある候補予定者は「どちらかというと上から目線の政治」と指摘。別の候補予定者は「金沢以外は沈下し、地方創生に失敗。縮小衰退させている」との見方を示し、現状への危機感をにじませた。 (統一地方選取材班)

県内主要5党 かく戦う

 石川県政界の行方につながる統一地方選前半の県議選が3日に告示される。県内主要5党の幹部に意気込みを聞いた。

自民 全員当選へ団結

 馳浩・自民党県連会長 公認・推薦の候補者全員当選に向け一致団結。国、県、市町と連携し、安倍政権の旗印「地方創生」へ福祉・教育などの政策提案ができる自民の力を訴える。衆参の国政選挙と統一選をへて、国も地方も安定的な政治基盤をつくりたい。

公明 2議席へどぶ板

 増江啓・公明党県本部代表 金沢市の二議席を死守する。昨年からの選挙疲れもあり、有権者のもとに足を運ぶ「どぶ板」に徹する。地域の声を受けグランドデザインを描ける政党・政治家が誰かが問われる。国政与党の役割、新幹線開業後のあり方も訴えたい。

民主 政権担う組織へ

 近藤和也・民主党県連代表 候補が少ないのは着飾っていない民主の地力。全員当選し来年以降につなげる。再び政権を担う組織になるため気持ちでつながる人を増やすのが大事。安倍政権の政策に違和感を持つ有権者に私たちがしっかり立っていると示したい。

共産 白山市で議席を

 秋元邦宏・共産党県委員長 金沢市で勢いを付け、新人が出馬する白山市の議席獲得の流れを引き出したい。白山は多くの候補がいるが、中身は自共対決。誰を押し上げることが安倍政治への審判になり、県政を良くする一票になるかと訴えれば勝機はある。

社民 議席死守に全力

 盛本芳久・社民党県連代表 県議選で議席を死守しなければならない。教育や福祉を充実させ住みやすい地域をつくることが大事。集団的自衛権行使の法整備反対や脱原発、「残業代ゼロ」の問題などを訴える。今の議会は自民一辺倒。私たちが必要だと訴える。