全国

全国27市長選、無投票無投票当選率30.3%

2015年4月20日

 第十八回統一地方選の後半戦として十九日、政令市を除く八十九市長選と二百九十五市議選などが告示され、市長選には計百七十九人が立候補を届け出た。県庁所在地の津と長崎をはじめ二十七市で無投票当選が決まり、前回二〇一一年の十五市から大幅に増加。無投票当選率は30・3%に上った。愛知県の瀬戸市長選は四期務めた現職の引退を受け、新人四人による激戦となった。

 市議選は総定数六八六五に対して八千三百八十四人が立候補。無投票当選は十五市の計二百四十六人で前回の七市計百十六人から倍増し、総定数に占める割合は過去最高の3・6%となった。

 東京特別区の十一区長選と二十一区議選も告示され、区長選には計三十二人、区議選には計千百三十五人が立候補した。いずれも無投票当選はなかった。市長選と区長選、市議選で候補者数が前回を下回り、過去最少となった。

 選挙戦が行われる六十二市長選などは、二十一日告示の町村長選、町村議選とともに二十六日に投開票される(一部は翌日開票)。前半戦の知事選などで投票率が過去最低を記録しており、後半戦も低下が懸念される。

 大分市、東京都世田谷区、渋谷区、京都府京田辺市の各市区長選は、自民、民主両党が別々の候補を推す事実上の「自・民対決型」となった。

 市長選は前半戦で実施された政令市以外が対象で、八十九市には県庁所在地の水戸、津、高松、長崎、大分の五市を含む。

 市議選の党派別候補者数は自民党六百九十三人、民主党三百六人、維新の党七十一人、公明党九百九人、共産党七百十五人、社民党八十人、生活の党一人、次世代の党十六人、元気にする会四人、諸派(大阪維新を含む)百七十四人。無所属が五千四百十五人で全体の65%を占めた。

【愛知】

 瀬戸、江南、豊明、田原の四市長選と春日井、豊田など二十三市議選が告示され、いずれも選挙戦に入った。現職が引退を表明した瀬戸、田原市長選はそれぞれ新人四人、新人三人の争い。江南市長選は現職と新人の一騎打ち、豊明市長選は現職に新人二人が挑む。

【岐阜】

 山県、瑞穂、多治見、土岐の四市長選が告示され、多治見市は現職が三選、山県市も現職が再選を、それぞれ無投票で決めた。瑞穂市は三選を狙う現職に、自民党推薦の新人と別の新人が挑む。土岐市は、再選を目指す現職と元名古屋市議の新人の一騎打ち。市議選は岐阜や大垣など九市で告示された。

【三重】

 津、鈴鹿の両市長選が告示され、津市は無投票で無所属現職が再選を決めた。鈴鹿市は再選を目指す現職と新人の一騎打ちとなった。市議選は四日市、鈴鹿、鳥羽の三市で告示された。

【福井】

 敦賀、あわら両市長選と福井、敦賀、小浜の三市議選、あわら市議補選が告示された。敦賀市長選は無所属新人による一騎打ち。あわら市長選はいずれも無所属の新人と現職が立候補し、八年ぶりの選挙戦となった。補選を含む市議選では小浜市(定数一八)が無投票となり、ほかは選挙戦に突入した。

【長野】

 諏訪、茅野の両市長選が告示され、諏訪市は無投票で新人の当選が決まり、県内初の女性市長が誕生。茅野市は三選を目指す現職と新人の一騎打ち。市議選は松本、岡谷、諏訪、駒ケ根、大町、茅野、塩尻の七市で告示され、駒ケ根市(定数一五)は無投票で議席が確定した。