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自民、議席増でも75万票減41道府県議選得票数

2015年4月16日

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 統一地方選前半戦の四十一道府県議選で、自民は前回の二〇一一年から、総得票数を約七十五万票減らした。民主も与党だった前回から約二百十八万票の減。一方、過去最低の投票率(45・05%)となった中で、共産は前回より約六十二万票伸ばし、躍進を裏付けた。

 自民が道府県議選で獲得した議席は千百五十三議席で、前回より三十四議席上積みした。総定数(二二八四)の過半数を得たのは二十四年ぶりで、谷垣禎一幹事長は「(経済政策)アベノミクスをさらに推し進めてほしいという国民の声だ」と強調した。

 しかし、総得票数は前回の約千二百五十五万票から、約千百八十万票に減った。得票率はほぼ横ばいだった。無投票当選が三百四十八議席と、前回を八十三議席上回ったことが議席増の大きな要因となったとみられる。

 自民の当選者に占める無投票当選の割合は30・2%と、他党と比べて高い。すべての無投票当選者に占める自民の割合は69・5%に達した。

 民主の総得票数は約三百六十六万票。得票率は前回より約5ポイント下がり、獲得議席は八十二議席減。前回より候補者を絞った影響もあるとみられるが、党勢回復の遅れが浮き彫りになった。岡田克也代表は「まだまだ道は険しい」と話す。

 共産は議席を獲得した政党で唯一、前回より総得票数を伸ばした。前回を約六十二万票上回る約二百五十万票で、公明を抜いて自民、民主に次ぐ三位に入った。獲得議席は前回比で三十一議席増えたが、公明より五十八議席少なかった。当選者数に占める無投票比率は、公明と並んで3・6%と低い。

 得票総数は公明も前回比で約十六万票減。社民党も前回を約四万票下回った。