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女性当選者、遠い政府目標政党間にばらつきも

2015年4月14日

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 十二日に投開票された四十一道府県議選では、女性候補の当選者が二〇一一年の前回統一地方選から二十七人増の二百七人となり、過去最多となった。当選者に占める女性の比率も9・1%と過去最高となったが、「二〇年までに指導的地位を占める女性の割合を30%程度にする」との政府目標には程遠い結果となった。各党の当選者数もばらつきが大きい。 

 今回の道府県議選には、前回を三十二人上回る三百七十九人の女性候補が立候補。当選者は、これまで最多だった〇七年の百九十人を十七人上回った。当選率は前回比2・7ポイント増の54・6%。

 全国の女性当選者数を党派別にみると、共産が五十八人で最多。以下、民主四十五人、自民三十七人、公明十五人、社民五人、維新一人の順だった。

 当選者に占める女性の比率は、共産が〇七年に続いて五割を超え、過去最高の52・3%に。一方、自民は3・2%で前回を0・8ポイント上回ったものの、議席を獲得した政党の中では最も低い率となった。

 自民は道府県議選の候補者擁立段階でも、女性の比率が3・6%と最低だった。谷垣禎一幹事長は十三日の記者会見で「自民党は地域に根を下ろした人の中から地方議員に出る傾向が強いが、地域の活動家として女性がまだ十分出てきていない面もある」と釈明した。

 道府県別に女性当選者の比率をみると、京都が20%(十二人)と最も高い。以下、滋賀18・2%(八人)、神奈川16・2%(十七人)と続いた。

 中部地方では、三重11・8%(六人)、長野10・3%(六人)が全国平均の9・1%を上回った。このほか、愛知7・8%(八人)、岐阜6・5%(三人)、石川4・7%(二人)、富山7・5%(三人)、福井8・1%(三人)、静岡4・3%(三人)だった。

(木谷孝洋)

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