第１８回統一地方選は１２日、１０道県知事選や５政令市長選などの前半戦が投開票され、与野党対決となった北海道と大分県の知事選は共に与党系が制し４選を果たした。両知事選を含む全ての知事選で現職が当選した。４１道府県議選で自民党は総定数の過半数獲得の勢いとなっている。政府、与党は安倍晋三首相が掲げる地方創生や経済政策「アベノミクス」を推進する。対決型の札幌市長選は民主党系が勝利した。

　自民党は党本部や道県連推薦の知事選候補が全勝し、昨年から滋賀、沖縄、佐賀各県知事選で続いた敗北の流れを断ち切った。来年夏の参院選へ弾みをつけたい考えだ。民主党は北海道、大分の知事選に勝って党勢回復を狙ったが、対決型は札幌の１勝にとどまった。

　北海道では自民、公明両党の道組織が推薦する現職高橋はるみ氏（６１）が、民主党道連の支持や維新の党などの支援を受けた元民放アナウンサーの佐藤のりゆき氏（６５）を破った。大分でも自公が県レベルで推す現職広瀬勝貞氏（７２）が民主党系で前大分市長の釘宮磐氏（６７）らを大差で退けた。

　６県知事選で自民、民主両党などが現職に相乗りし、全て勝利した。神奈川は黒岩祐治氏（６０）、福井は西川一誠氏（７０）、奈良は荒井正吾氏（７０）、鳥取は平井伸治氏（５３）、徳島は飯泉嘉門氏（５４）、福岡は小川洋氏（６５）が当選した。

　民主党が自主投票とした三重、島根では、それぞれ自公両党が推薦した鈴木英敬氏（４０）が再選を、溝口善兵衛氏（６９）が３選を果たした。

　政令市長選は、札幌市で民主、維新両党が推薦、社民党支持の元副市長秋元克広氏（５９）が自民党推薦候補を破り初当選した。相模原、静岡、浜松、広島はいずれも現職が勝利した。

　４１道府県議選の総定数は２２８４。午後１１時現在で確定した当選者計１３３５人のうち自民党が８２９議席を占めている。民主党は改選前の３１４議席の上積みが目標。１７政令市議選も実施された。

　大阪府議選・市議選では、維新の党が推進する「大阪都構想」が争点となった。

（共同）