全国

道県議選で無投票原発立地4選挙区

2015年4月10日

 統一地方選は十二日、全国の原発立地自治体の多くでも道県議選が投票される。だが、五つの原発が立地する四選挙区は無投票で当選者が決まったため、投票が行われない。

 全国の十七原発(建設中の電源開発大間原発を含む)が立地する十三道県のうち今回、対象は十道県議選。選挙区では十二選挙区(十三市町村)。

 本紙の集計では北海道電力泊原発(北海道泊村)、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)、関西電力大飯原発(福井県おおい町)と同高浜原発(同高浜町)がそれぞれ立地する計四選挙区が三日の告示で無投票になった。

 泊原発が立地する北海道後志(しりべし)地域選挙区(定数二)は自民と民主の現職、浜岡、志賀、大飯、高浜原発が立地する三選挙区(いずれも定数一)は自民現職が当選した。

 統一地方選で泊村は知事選と村議選が、志賀とおおい、高浜の三町は町議選が予定されているが、御前崎市は県議選が唯一の投票機会だった。

 今回の統一地方選で、道府県議選の無投票当選率は21・9%と過去最悪。今回は安倍晋三首相の下、原発再稼働や輸出を推進する安倍政権の路線を地方から問う意味があるのに、道県議選で一票の権利を行使できない原発立地自治体の有権者もいることで、問題の深刻さが浮き彫りになった。