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2017年4月17日 紙面から
噴き出す汗をぬぐい、ドリンクでのどを潤し、休む間もなく次の会場へ−。最後の日曜日となった名古屋市長選は十六日、市内の最高気温が二五度超の夏日に。有力二候補はすっかり日焼けした顔で握手の手を差し出し、声を張り上げ、支持拡大に駆け回った。二十三日の投開票まで一週間を切り、後半戦に向けて舌戦も熱を帯びる。=届け出順
三期目を目指す河村たかしさん(68)はこれまで着ていたジャンパーを脱ぎ、ワイシャツの袖を腕まくり。街宣用の自転車の前かごには、お茶が入ったペットボトル。演説の前後にがぶがぶと口に流し込み、のどを潤した。すっかり日焼けした顔で「夏みたいだな」と青空に目をやった。
午後は、自転車にまたがって繁華街を進み、なじみとなったヘルメット姿で人目を引いた。栄では、三月下旬に名古屋城天守閣の木造復元の予算議決で賛成に回った自民、民進、公明をやり玉に挙げ「議決しておいて『ストップ木造化』の人を応援している。何のための議会か」と批判。「千年後の子どもが喜びます」と大声で呼び掛け、通行人との記念撮影や握手に気さくに応じていた。
「あと一歩、あと一押しです。名古屋を変えましょう!」。前副市長の岩城正光(まさてる)さん(62)は地域のお祭り会場や栄の繁華街など十カ所を駆け巡り、猛追をアピール。熱田区の日比野商店街周辺でのイベントでは、地元の国会議員や市議らと練り歩き、懸命に顔を売った。来場者からは「負けちゃいかんよ」「応援しとるでね」と激励の声。笑顔でガッツポーズを見せた。
オレンジのジャンパーに身を包み、汗だくになったが「暑いけどトレードマークだから脱ぐわけにいかない。我慢した分、思いは伝わる!」。日に焼けた顔をほころばせ、選挙カーに乗り込んだ。支援する市民団体はこの日、「オレンジサンデー」と銘打ち、スーパー約百カ所でビラ配り大作戦を展開した。
(市長選取材班)