静岡

湖西市議選 19人に聞く<下>

2015年4月24日

◆課題は津波対策最多

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 二十六日投開票の湖西市議選に立候補した全十九人へのアンケートで、市の今後の課題として最も多く挙がったのが津波対策だった。新居町の沿岸部では津波被害が懸念されており、市は避難施設の整備を進めているが、より迅速な対応が求められている。

 アンケートでは一人三つまで今後の課題を挙げてもらい、七人が津波対策を挙げた。

 新居町の沿岸部には、高齢者らの避難に不安が残る津波避難施設空白域が広がる。空白域を解消するため、市は二〇一七年度までに三つの避難施設を造る予定だが、松山・高師山地区は唯一、整備計画が決まっていない。

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 市は県とともに、今切口から湖西市西端まで約十キロにわたる海岸沿いの津波対策を検討している。このうち今切口から西に約一キロ区間は防潮堤を建設する考えで、県担当者は「地元から工事計画の理解が得られれば着工したい」と話す。残る約九キロの区間は、防潮堤を築くかどうかも含めて未定という。

 次に多かったのは人口減対策で、六人だった。三月末現在で、市の人口は六万一千二十七人。県の試算によると、二十五年後には一万二千人ほど減って約四万八千七百人になる。市は子育て支援の充実などで人口減を食い止めようとしている。

 子どもを産みやすい環境整備として、〇七年八月から出産を休止している市立湖西病院への産婦人科医の増員を二人が挙げた。同病院の産婦人科医は現在一人だが、出産を再開するには最低でも三人が必要だ。病院は浜松医科大に医師の派遣を要請するなどしているが、再開のめどは立っていない。

 次世代産業の育成や物流機能の向上など産業振興も六人が指摘。旧新居町との合併から五年が過ぎる中、公共施設の統廃合など合併に伴う課題を五人が挙げた。