静岡

富士宮市長選 立候補者第一声

2015年4月20日

◆医師確保 両候補訴え

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 十九日告示された富士宮市長選は、いずれも無所属で再選を目指す現職の須藤秀忠さん(68)=民主推薦=と、新人の高齢者支援NPO法人理事近藤千鶴さん(59)が届け出、選挙戦に入った。ともに市立病院の医師確保を重点に掲げ、須藤さんは富士山の恵みを生かした地域づくり、近藤さんは女性参画のまちづくりを第一声で訴えた。

(上から届け出順)

◆クリーン政治 貫く

須藤 秀忠(すどう・ひでただ)さん 68歳 無現=民主推薦

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 市議五期、県議三期、市長一期を務め、これまでに九回の選挙を経験した。利権や金権に惑わされないクリーンな政治を貫こうと、常に信念を持ってきた。

 富士山が世界文化遺産に登録され、市内は県内最多の構成資産を有することになった。市を富士山の恵みを生かした、活力ある元気な国際文化都市にしたい。

 市立病院は医師不足で心配をかけている。整形外科は常勤医一人体制で入院ができない現状だ。ただ、医師確保の苦労は実を結びつつある。本年度中には、ある大学病院が週末に医師を派遣してくれる見込みだ。そうすれば最低限の手術、入院ができる体制は整えられる。二〇一六年度には浜松医科大と都内の医大から、それぞれ常勤医二人、計四人を整形外科に確保したい。実現すれば、医療環境や病院経営は元に戻る。必死になって戦い、圧倒的勝利を目指す。

◆女性参画 未来握る

近藤 千鶴(こんどう・ちづる)さん 59歳 無新 

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 富士宮市の最重要課題は医療だ。市立病院では整形外科で入院や手術ができず、昨年度に他市町へ搬送された患者は前年度の十二倍、約四百人になった。小児科、産婦人科なども深刻な状態だ。六台しかない救急車で他市町に患者を搬送するため、隊員は苦労している。病院のベッドの稼働率は七割を切る非常事態だ。これでは若者や高齢者が安心して暮らせない。私が市長になって、必ず浜松医科大から医師を連れてくる。

 市の未来を握るのは女性の社会参画だ。女性たちがものを言い、参画できる環境を整備する。市長選に当たって、二十七ページに及ぶまちづくりの政策集をつくった。「『やる。』と言ったらやる!」が私のキャッチコピー。若い世代に希望を与え、うまくバトンを渡したい。私は長いものに巻かれず、しがらみもない。草の根の選挙で歴史を塗り替えたい。