静岡

7市議選告示 沼津、富士で激戦

2015年4月20日

 統一地方選後半戦の県内七市議選が告示された十九日、いずれも定数を超える候補者が立ち、選挙戦に入った。熱海、三島、富士、下田の四市が今回から定数を削減。沼津は定数を八人、富士は七人それぞれ上回る激戦となった。三島、富士は女性候補が六人出馬した。

◆湖西市 19人立候補

通行人やドライバーに手を振る候補者=湖西市鷲津で

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 湖西市議選は定数一八に現職十五人、新人四人の計十九人が立候補する少数激戦となった。党派別では公明と共産が一人ずつで、無所属が十七人。女性は四人だった。

 旧新居町との合併から五年が過ぎる中、進んでいない公共施設の統廃合や商工会の再編などが主要争点になる。新居町の沿岸部で懸念される津波対策にも有権者の注目が集まりそうだ。

 十八日現在の選挙人名簿登録者数は四万七千七百五十二人。

◆沼津市 駅高架化争点に

 沼津市議選は定数二八に対し、三十六人が届け出た。内訳は現職二十五人、新人十人、元職一人。党派別は自民、公明、共産が各三人、諸派一人、無所属二十六人。

 県と市が一月にJR沼津駅周辺の鉄道高架化事業の推進を表明してから初の市議選。一部会派や共産党が見直しを主張し、事業の是非が争点となる。高架化に伴う貨物駅移転先の原地区では、事業の推進派と見直し派がそれぞれ複数立ち、混戦が予想される。中心市街地の活性化や津波対策も争点になっている。

◆熱海市 定数一五に16人

 熱海市議選は、定数が二減の一五に対し、十六人が立候補した。内訳は現職十一人、新人三人、元職二人。党派別は自民五人、民主三人、公明、共産各一人、無所属六人。二十代の新人から八十代の現職まで、候補者の年齢層は幅広い。女性は一人。

 人口流出を食い止める手法、高齢化が進むまちでの生きがいづくり、防災対策などで舌戦を繰り広げる。

◆三島市 4人が定数超え

 三島市議選は、定数二減の二二に対し、二十六人が立候補した。定数を十一人上回って乱戦となった前回選と打って変わり、少数激戦となる。

 内訳は現職十六人、新人九人、元職一人。党派別は民主一人、公明三人、共産二人、無所属二十人。各候補は、子育て支援と教育の充実、市街地への観光誘客や三島駅周辺の再開発を中心とした地域振興などを訴えている。

◆富士宮市 共産は2人擁立

 富士宮市議選は定数二二に対し、現職十八人、新人五人、元職一人の二十四人が立候補した。党派別は民主一人、公明三人、共産二人、無所属十八人。

 三議席を長年守った共産は候補者探しが難航し、二人の擁立にとどまった。各候補者は社会保障やまちづくりについて、それぞれの考えを訴えている。

◆富士市 世代交代見込む

 富士市議選は、定数が四減の三二に対し、現職二十六人、新人十一人、元職二人の三十九人が届け出た。ベテランの引退が相次ぎ、世代交代が見込まれる。

 党派別は自民二人、民主二人、公明三人、共産二人、諸派一人、無所属二十九人。中核産業の製紙業の立て直しや、新東名高速道路新富士インター付近の再開発策などが争点となっている。

◆下田市 女性議員ゼロに

 下田市議選は、定数が一減の一三に対して十七人が立候補。内訳は現職十二人、新人四人、元職一人。党派別は公明、共産各一人、無所属十五人。女性の候補者はおらず、改選前の一議席からゼロになる。

 空洞化が進む中心市街地の活性化策として、市の魅力や発信力をどう高めるかが争点となる。市庁舎の移転問題に伴い、あらためて浮き彫りになった津波防災対策も議論されそうだ。