静岡

浜松市長に鈴木氏3選 大差で嶋田氏破る

2015年4月13日

◆投票率 最低53.56%

三選を果たし花束を渡され笑顔の鈴木康友氏=12日午後8時8分、浜松市中区で(川戸賢一撮影)

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 政令市のかじ取り役を決める浜松、静岡の両市長選は十二日投票、即日開票された。浜松市長選は無所属現職の鈴木康友氏(57)が、無所属新人の嶋田博氏(66)=共産推薦=を下し、三選を果たした。県内二大市の市長選は、いずれも現職の強さが目立つ結果となった。ただ、投票率は双方とも低迷し、浜松市長選は、選挙戦のあった二〇〇七年を13・3ポイント下回り戦後最低となった。

 八年ぶりの選挙戦となった浜松市長選は、現職二期八年の実績と、行財政改革の推進や地元産業力の強化などを前面に出した鈴木氏が、地元企業や労働組合を基盤に幅広い支持を集め、三期目の当選を果たした。

 鈴木氏は選挙戦を通じ、人口減少や少子高齢化が進む中でも必要な市民サービスや施設・インフラ整備の財源を確保するため、行政区再編や市の借金(市債)の残高削減といった行革が不可欠と一貫して訴えた。

 鈴木氏は当確の知らせを聞き「区再編、行革を推進するとともに、産業政策、子育て支援、教育などを充実させ、浜松を暮らしやすい街にしたい」と語った。

 嶋田氏は現行の七行政区の維持や、中小零細企業の支援充実などを訴えたが、出馬表明が遅れたことも響き、推薦した共産党の支持層以外に浸透しなかった。

 投票率は鈴木氏が当時の現職ら二氏を破り初当選した二〇〇七年の66・86%より13・3ポイント低い53・56%。〇三年の56・21%を下回り新市合併前を含み戦後最低を更新した。

 政令市移行時で市政への関心が高く、有力候補同士の接戦となった〇七年に比べ、今回は事実上の信任投票で選挙戦への関心が高まらなかったことが低投票率につながったとみられる。

 鈴木氏は元民主党衆院議員。再選した一一年の市長選は対抗馬が現れず、政令市長選としては全国で初の無投票だった。

◆浜松市長選 確定得票

当 265,234 鈴木 康友 無現 当選3回

   68,007 嶋田 博  無新 

鈴木 康友(すずき・やすとも) 57歳 無現 当選3回

市長・指定都市市長会副会長・三遠南信連携ビジョン推進会議会長(元)衆院議員・松下政経塾OB会長▽慶大