静岡

静岡市長に田辺氏再選 高田、松浦氏に大差

2015年4月13日

◆「人口70万人維持」目指す

再選が決まり、支援者から花束を受け取る田辺信宏氏=12日午後9時13分、静岡市清水区で(立浪基博撮影)

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 政令市のかじ取り役を決める浜松、静岡の両市長選は十二日投票、即日開票された。静岡市長選は無所属現職の田辺信宏氏(53)=自民、公明、改革推薦=が、ともに無所属新人の高田都子(ともこ)氏(62)と、松浦敏夫氏(62)=共産推薦=の二人を破って再選を決めた。県内二大市の市長選は、ともに現職の強さが目立つ結果となった。ただ、投票率はともに低迷し、浜松市長選は、選挙戦のあった二〇〇七年を13・3ポイント下回り戦後最低となった。

 静岡市長選は、自ら策定した二〇一五年度から八年間の市政運営指針「第三次総合計画」推進を公約に掲げた田辺氏が、次点の高田氏に十一万票以上の大差をつけて圧勝した。

 田辺氏は、子どもの医療費助成の拡充など四年間の実績を強調。歴史文化資源の活用や子どもを産み育てやすい街づくりで「人口七十万人の維持」を旗印に支持を訴えた。市議会主要会派や企業、団体の支援を受け、市内全域で早い段階から組織を固めた。地元選出の現職閣僚らも応援に駆けつけ、支持を広げる力となった。

 当選確実となり、田辺氏は「政令市として国とタッグを組み、健康長寿のまちづくりを進める」と語った。

 高田氏は、女性の人口流出に歯止めをと「女性市民税ゼロ」を打ち出し、「人口百万人」を目指すと主張したが、支持が広がらなかった。松浦氏は、出馬表明が投票一カ月前と出遅れ、票が伸びなかった。

 当日有権者数は五十八万二百九十二人。投票率は前回を4・16ポイント下回る48・42%で、〇三年の旧清水市との合併後初めて50%を割り込んだ。田辺氏の得票数は〇三年以降の市長選で最多。

◆静岡市長選 確定得票

当 184,856 田辺 信宏 無現 当選2回

   68,895 高田 都子 無新 

   22,066 松浦 敏夫 無新

田辺 信宏(たなべ・のぶひろ) 53歳 無現 当選2回

市長(元)静岡産業大講師・早大マニフェスト研究所客員研究員・県議・市議・松下政経塾生▽早大院 =[自][公][改]推薦