静岡

市長選など投票率低下を懸念 静岡市選管

2015年4月11日

◆期日前も伸び悩み 「若者よ、投票して」

 統一地方選前半戦として十二日投開票される静岡市長選と県議選。選挙ムードがいまひとつ高まらないことから、市選管は投票率の低下を懸念している。一票を投じられるのは、あと二日。効果は出るか。

 市長選の投票率は二〇一一年の前回選が52・58%、うち二十代、三十代はそれぞれ20%台と30%台と低かった。静岡市の投票率は一二年衆院選が59・91%、一三年市議選は45・65%。昨年末の衆院選は53・42%で過去最低だった。

 今回の市長選では、九日までに約二万九千人が期日前投票を済ませた。前回市長選は最終的に約四万五千五百人が期日前投票した。今回、期日前がそれほど伸びておらず、投票率50%を割り込む可能性がある。

 市選管の海野剛幹次長は、長引く天候不順に加え、選挙戦自体が盛り上がりに欠けることで期日前投票が伸び悩み、投票率全体も下がることを心配する。「市長選は対立軸がはっきりせず、県議選は三区のうち、二区が直前まで無投票で動いていたため」とみる。

 市選管は啓発費用千五百万円を確保し、あの手この手で投票を呼び掛けている。若年層を狙って初めてテレビ、ラジオCMを流したほか、市中心部で若者による「フラッシュモブダンス」のパフォーマンスをし「行こうよ選挙」とパレードした。静岡大成、常葉学園などの高校生百七十二人を十二日に臨時職員として雇用し、投票所などでの選挙事務を体験してもらう。

 海野次長は「家族の話題に取り上げてほしい。二十、三十代は他の世代より人口が少ない上に投票率が低い。今回はぜひ投票を」と呼び掛けた。

(河野貴子)