静岡

県議選 注目区を行く<5>

2015年4月10日

浜松市東区(二…3) 

   中沢 公彦 46 自現 当選2回

   鈴木 滋芳 60 無新

   大石 哲司 62 無現 当選1回

◆3氏 異なる支持基盤

支持拡大に向け熱弁を振るう候補者=浜松市東区篠ケ瀬町の選挙事務所で

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 浜松市で中区に次ぐ人口を抱える東区では、二人の現職に、二〇一三年六月の補選で敗れた新人一人が挑む。互いに支持基盤が異なり、三者三様の戦いを繰り広げる。

 告示日の三日、自民現職の中沢公彦さん(46)は、天王町の天王宮大歳神社で区内の自民系市議選候補四人との総出陣式に臨んだ。雨の中、約三百人の支援者を前に、県議と市議との連携の必要性を強調。「これまで以上に国や県にものを申し、実現に変える政治に取り組んでいく」と声を張り上げた。

 応援に駆けつけた自民党県連の塩谷立会長は「若さと行動力で党県連政調会長という立派な職を全うした中沢さんは、県政の中心になりつつある。トップ当選で県政に送ってほしい」と力を込めた。

 市議選とも連動し、自民支持層を基盤に選挙戦に挑む中沢さんとは対照的に、無所属現職の大石哲司さん(62)は大票田の地元・積志地区で連日街頭演説や決起大会を開き、足元を固める。

 「地元から県議を出さないと地域の問題は前に進まない」。七日夜、地区内の大瀬町東公会堂で開かれた決起大会で、前自治会長が呼び掛けた。大石さんは「三十六年間市職員を務めた。市のことも県のことも大石に聞いてほしい」と地元密着姿勢をアピールした。

 告示日の演説では、「知事は浜松市東区を一番注目している」と紹介。「川勝知事にぜひ県議会に戻ってきてほしい、と言われた」と知事との近さも強調する。

 補選に続く二度目の挑戦となる無所属新人の鈴木滋芳さん(60)は「前回は涙をのんで悔しい思いをした。今回は何がなんでも当選させていただきたい」とリベンジに燃える。

 連合静岡の推薦を受け、出陣式では浜松地域協議会の松浦信司議長が「浜松で働く労働者の声を県に届けるパイプになってほしい」と期待を語った。県選出の民主党国会議員からも応援メッセージが寄せられた。

 市議時代には市長選に出馬している現職の鈴木康友さんに近い会派「創造浜松」に所属。県の行財政改革の必要性を訴え、「鈴木市政で十年育ってきた魂を持って、県でも行革を進めていきたい」と意気込む。

=終わり