静岡

県議選 注目区を行く<4>

2015年4月9日

静岡市葵区(五…6)

   小長井由雄 61 民現 当選3回

   高田 好浩 58 公現 当選2回

   天野 進吾 73 自現 当選8回

   山田  誠 53 自現 当選3回

   森  大介 46 共新 

   天野  一 72 自現 当選7回

◆自、民、公に共産挑む

ミニ集会で支持を訴える候補者=静岡市葵区で

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 六人が五議席を争う静岡市葵区。政令市移行で現行の選挙区割りになった二〇〇七年以降、立候補者数は最も少ない。〇七年と前回一一年は自民三人、民主、公明の五人が連続当選。今回は同じ顔触れに共産新人が挑む。

 各陣営とも市長選への関心が高まっていないと分析。投票率の低下を予想し、組織票固めや支持なし層の取り込みに必死だ。

 九期目を目指す自民現職の天野進吾さん(73)は政治生活の集大成と位置付けた戦い。アイデア市長だった知名度と実績を生かして住宅街を細かく巡る。人口減対策を掲げ「今こそ市民の声を県政に届ける時だ」と訴える。

 自民現職の天野一さん(72)は八期目を目指し、業界団体など約百五十団体から推薦を受けた。川勝平太知事を「パフォーマンスが多い」と批判。議会が厳しくチェックし、東静岡地区の市有地活用策などで不協和音がある県と市の橋渡しに努めるとアピールする。

 三期を務めた自民現職の山田誠さん(53)。選挙戦序盤、昨年の台風で被害を受けた山間部に足を運び、治山や砂防、有害鳥獣対策などの拡充を主張。「若者が戻って就職できる地域をつくる」と強調した。農協や公民館を積極的に訪れ、支持拡大を図る。

 民主現職の小長井由雄さん(61)は街頭演説で「川勝知事と連携を密にして地震対策や経済対策を進める」と知事との協力態勢をアピールする。草の根選挙を続けてきた陣営は低投票率を警戒。地盤の山間部を中心に支持拡大を目指し、市街地で無党派の獲得を図る。

 公明現職の高田好浩さん(58)は一級建築士としての実績を生かす。選挙カーに「防災のトップランナー」と掲げ、市内のスーパーや公園で「県民の安心安全を築くのが私の使命だ」と訴える。県の緊急地震津波対策交付金の一六年度以降の継続や拡充を主張する。

 共産新人の森大介さん(46)は、昨年の衆院選で県内から同党では十四年ぶりに当選した島津幸広衆院議員(比例東海)と共に街頭演説を続ける。「浜岡原発を廃炉にし、自然エネルギーの先進県にする」と訴え、県都の議席奪還を目指す。