静岡

「選挙権」どう思う? 大学入学式で聞く

2015年4月8日

◆賛否交錯 18歳胸の内

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 早ければ来年夏の参院選から一票を投じる公算が大きくなった「十八歳」。若者たちは選挙権年齢の引き下げをどう思っているのか。県内の大学入学式で、新一年生の十八歳に胸の内を聞いた。

 「いいんじゃないっすか。自動車の免許も十八歳で取れるわけだし」。率直に答えたのは静岡文化芸術大デザイン学科の朝枝優太さん。テレビや新聞で選挙情報をチェックしているといい、「まちを変えてくれそうな元気のある人に投票したい」と話す。

 静岡大教育学部の沢口夏未さんも「賛成」に一票だ。静岡市長選には現職に女性候補を含む二人の新人が出馬し、三つどもえの様相。「今回の選挙はそこそこ興味がある。おもしろそう」と社会に目を向けている。

 一方で「まだ早い」と戸惑いや慎重な声も少なくない。

 浜松医科大医学科の石原和赳(かずく)さんも「『社会をこうしたい』と言われても実感がない。誰に投票するかを決められない」と不安を口にする。今回の統一地方選も「ピンとこない。あまり興味がない」と話す。

 常葉大保健医療学部の柴有花さんは「反対」と答えた。「今回の選挙も興味がない。誰がなっても世の中は変わらないから」と冷ややかだ。

 静岡文化芸大の南田晃さんも「ちょっと早いんじゃないのかな」と話す。「政策の善しあしがわからないのに、選挙権年齢だけを引き下げても意味がないと思う」と続ける。ただ、選挙や政治に全く興味がないわけではない。「学校の授業などで、もっと丁寧に教えてほしい。例えば、生徒会活動の選挙を通して考えてみる機会を持つとか。いきなり『はい選挙権どうぞ』と渡されても…」と戸惑っている様子だった。