静岡

浜松市議選 挑む58人<下>

2015年4月8日

◆南区(定数六…8) 各党、会派そろい踏み

 ベテランら現職五人、元職一人、新人二人が立候補し、主要政党・会派がそろい踏みする屈指の激戦区だ。

 自民は八期目に挑む党市浜松支部長の柳川樹一郎(64)と、四期目を目指す浜松戦没者追悼平和推進協会代表理事の飯田末夫(53)の二人が、最大会派の存在感をアピール。公明は党浜松総支部長の黒田豊(56)が、五期目へ健康福祉や防災面などの実績を訴える。

 民主は連合系会派「市民クラブ」会長の丸井通晴(67)が、八期目に向けて票固めを進める。共産は党区委員長で元職の嶋田初江(66)が、返り咲きを目指して現市政への批判票の取り込みに努める。

 無所属では、鈴木康友市長に近い会派「創造浜松」会長の内田幸博(66)が六期目を狙い、票の掘り起こしに力を入れる。新人で環境保護NPO法人副理事長の馬塚彩矢香(27)は社民の推薦を受け、引退する同党市議の支持者や若年層への浸透を狙う。

 新人の元砂丘小学校PTA会長の神谷和利(53)は、地元を足掛かりに知名度アップに懸命だ。

◆西区(定数六…7) 落選1人の少数激戦

 現職五人、新人二人のうち一人落選の少数激戦で、それぞれ地元や支持母体を中心に票固めを進める。

 大票田の入野地区からは公明党県本部観光振興局長の松下正行(56)が五期目に挑む。無所属でスズキ社員の徳光卓也(54)は連合の後押しで再選を狙う。

 無所属で浜松土地改良区理事の和久田哲男(66)は、自民の推薦を受け、神久呂地区を基に四期目を目指す。

 ともに無所属で四期目に挑む元舞阪町議長の河合和弘(63)と元雄踏町議の新村和弘(43)は、旧町地区を中心に支持を固める。

 無所属新人は、元市土木部長の倉田清一(59)は和地、伊佐見地区を軸に浸透を図る。舘山寺温泉観光協会副会長の稲葉大輔(41)は出身の庄内地区を足掛かりに訴える。

◆北区(定数五…6) 旧市町の地盤で争う

 二期務めた一人が引退し、現職四人と元職一人、新人一人が争う。今回も旧市町単位の地盤をメーンとした選挙戦になっている。

 前回選でトップ当選の自民・吉村哲志(71)は、大票田の旧浜松市北部が地盤。後援会を固め四期目を狙う。

 再選を目指す自民の神間智博(47)は四年間で培った地盤と人脈を活用。ネットも使い支持を訴える。自民推薦の戸田誠(50)は、地元の引佐町を中心に支持を訴え再選を目指す。

 無所属の鈴木浩太郎(68)は三期の実績や元町長の知名度を前面に、地盤の三ケ日町を中心にアピールする。

 引退した現職の地盤を引き継いだ新人の加茂俊武(48)も、地元の細江を固める。共産元職の渡辺真弓(62)は、党組織の票だけでなく、現市政への批判票獲得をうかがう。

(文中敬称略、順不同)