静岡

浜松市議選 挑む58人<中>

2015年4月7日

◆東区(定数七…8) 空白地域の動向カギ

 現職は六人全員が立候補し、新人二人と争う。県議選や中区への転身者らによってできた空白地域の動向が鍵を握りそうだ。

 自民は公認二人、推薦二人の現職が出馬する。六期目を目指す鈴木育男(64)は、市議会最大会派の自民党浜松会長としての実績をアピール。四期目を狙う織物製造卸会社を経営する氏原章博(70)は、蒲地区や繊維業関係の団体を中心に支持を集める。

 花井和夫(55)は防災・減災対策を中心に実績を訴え、四期目をうかがう。高林修(64)は、笠井地区を地盤に地元スポーツクラブなどからも推薦を得て再選を狙う。

 五期目に挑む市議会第二会派「創造浜松」の高林龍治(62)は、会派として支持する鈴木康友市長と同じく行革推進を訴える。公明党県本部中小企業局長の小倉篤(57)は、市議会公明党の代表として四期目を目指す。

 新人の市職員出身の遠山将吾(39)は東区役所勤務時代の町おこしの実績や若さをアピールする。共産が擁立した落合勝二(70)は、次点で落選した前回選の票の上積みに努める。

◆浜北区(定数五…7) 新人4人出馬で混戦

 三期務めた現職二人が引退し、四期目を目指す自民、共産、無所属の現職三人と、無所属新人の四人が争う混戦になった。三議席を狙う自民系に、民主県議の支援を受ける無所属新人らが挑む。

 自民の太田康隆(64)は、市議長を務めたベテラン。共産の北島定(67)は、組織票を固める。無所属の湖東秀隆(56)は商工会、消防活動での経験を生かす。

 新人の平野岳子(44)は元都職員。夫・平野善巳元県議の後援会がバックアップする。岩崎伸次(64)は元浜北中瀬郵便局長。ともに自民推薦を受ける。北野谷富子(30)は元ミス浜北で、地元の民主県議、連合が支援する。

 前回選はたちあがれ日本で出馬した松下良(33)は無所属に変わり、自転車で区内を走る。

◆天竜区(定数三…5) 自民の一角崩せるか

 自民系の無所属現職三人と共産元職、非自民系の無所属新人が争う。自民系の一角を崩せるか注目される。

 市議長の大見芳(62)は、旧天竜市域外でただ一人の候補としての存在感をアピールする。四年前、最多得票だった渥美誠(61)は後援会の充実に努める。商工、林業、建設業と幅広い支持を得て、ともに四期目を目指す。

 区内で小学校長などを務めた三期目を狙う野尻護(71)は、教え子らを含む幅広い人脈をフルに動員する。

 共産元職の酒井豊実(63)は定数一減になった四年前の前回選は四位で落選した。組織を超えた支持を訴える。

 無所属新人の太田利実保(50)は市の元職員。地元の天竜区山東を足がかりに「世代交代」を訴える。

(文中敬称略、順不同)