静岡

静岡市長選 候補者アンケート

2015年4月5日

◆浜岡再稼働 3氏反対

 静岡市長選は十二日の投開票に向け、折り返し地点。立候補した三人は街頭や演説会場で支持を訴えている。各候補はさまざまな政策課題にどんなスタンスで取り組むのか。有権者の判断材料になるよう国政や静岡市特有の課題について尋ねてみた。

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■浜岡原発再稼働

 現職田辺信宏さん(53)は「確実な安全・安心が担保されない限り再稼働には賛成できない」。新人松浦敏夫さん(62)は「原子力は現在の技術では万全でなく人類と共存できない」と反原発を主張し、新人高田都子(ともこ)さん(62)は「世界的原油安の中で再稼働は必要ない。する場合は市民に是非を問うべきだ」と訴える。

■消費税再増税

 田辺さんは「全市民が景気回復を実感するに至っておらず、政府に適切な判断を求めたい」と議論が必要との立場。松浦さんは「再増税による消費の落ち込みは雇用の喪失に直結し、さらなる人口流出につながる」、高田さんは「中小業者は原材料の高騰で経営が厳しい上、消費税分は売り上げに転嫁できないので二重の打撃」とともに反対した。

■JR東静岡駅の市有地へのアリーナ建設

 田辺さんは「建設コストや収益性などを総合的に精査し将来的な整備構想を定める」と説明。松浦さんは「既に市内にある施設と重複して無駄なハコものになる」と反対した。スタジアム建設をイメージする高田さんは「民間資金の活用を基本に、経済効果の高い活用法を市民に提示する」と強調した。

■駿府城の天守閣再建

 天守台を築造する方針の田辺さんは「多額の費用が必要。費用対効果を踏まえ段階的に判断する」と回答。松浦さんは「復元できる資料がなく、歴史的価値のない建物に市民の誇りも生まれない」と主張した。高田さんは「天守閣は徳川家康公及び市のシンボル。再建の寄付を全国の家康ファンから募る」との考えを示した。

(市長選取材班)