静岡

県民の声を聞いて

2015年4月4日

◆人口減、防災 どうする

雨の中、立候補者の訴えに耳を傾ける市民ら=3日午前、浜松市中区で

写真

 スタートした選挙戦で、静岡県議選や浜松市議選の立候補者の訴えは、地域にどう届くか。政府が「地方創生」を重点政策の一つに掲げる中、有権者はよりよい未来を願って一票を託す先をじっくり考えている。

 県が頭を痛める人口減少。人口動態調査(二〇一四年一月現在)で、静岡県は前年比二万人減と北海道に次いで二番目に多い。浜松市西区のウナギ養殖販売会社役員和久田惣介さん(34)は「商売をしているので働き手も買い手も必要。まちにはにぎわいもないと」と案じる。湖西市のNPO法人理事飯田宣子さん(43)は「人口減に歯止めをかけるのは女性が安心して働ける環境があってこそ」と期待する。

 東海地震など大震災が予想される地域でもあり、防災も大きな関心事。森町の茶製造販売会社役員石田宏之さん(34)は、景気回復を願いつつ「原発問題が気になる。再稼働は慎重に」と話す。東日本大震災発生後に被災地の宮城県気仙沼市で医療活動に携わった長泉町の薬剤師勝又康裕さん(43)は「防災と医療とのかかわりを県政の中で議論してほしい」と注文する。

 「候補者の考えがしっかりしていないと。インターネットで調べてから票を投じる」と話す静岡市葵区の会社員小島沙和子さん(37)のように政策を重視する一方で、候補者への親しみやすさも投票の大事な要素のようだ。

 磐田市のエステティシャン小田真彩子さん(37)は「熱っぽく演説する人もいいが、街で行き交った時、アットホームな雰囲気で話してくれるのもいい」。静岡市葵区の果物店主西村幸彦さん(58)は「政策も大事だけれど最後の実行力は人柄の良い人。勉強しているかも大事な要素だ」と話した。

写真