静岡

浜松市長選 現新の争い

2015年3月30日

 第十八回統一地方選の五政令市長選が二十九日告示された。二〇一一年の前回が無投票だった浜松市は、現職と共産党推薦の新人が立候補し、八年ぶりの選挙戦になった。静岡市は自民、公明、新党改革の三党が推薦する現職と、共産党推薦の新人、女性会社役員の新人の計三人が出馬した。札幌、相模原、広島の三市を含め、五市で現職四人と新人十三人の計十七人が立候補を届け出た。二十六日に告示された十道県知事選と同じ四月十二日に投開票される。

第一声を上げる(左から届け出順に)鈴木氏、嶋田氏=いずれも29日、浜松市内で

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 浜松市長選は、いずれも無所属で、三選を目指す現職の鈴木康友氏(57)と、新人で共産党が推薦する県西部地区労働組合連合議長の嶋田博氏(66)の二人が立候補した。行政区再編をはじめとした行財政改革への取り組みや産業振興のあり方などを主な争点に、一騎打ちを繰り広げる。

 両陣営は午前八時半すぎに市役所で立候補の届け出手続きを終え、鈴木氏は中区旭町のJR浜松駅前で午前九時から、嶋田氏は中区上島六の選挙事務所前で午前十時から、それぞれ出陣式に臨んだ。

 区再編については、鈴木氏が「合併から十年。今の構造でいいのか、より効率的な行政体に変えていくべきなのか、考える時期に来た」と意欲を示した。これに対し、嶋田氏は「市民に役立つ身近な区役所にするため、現行の七区を守る」と反対姿勢を明確にした。

 浜松市長選は、前回無投票で鈴木氏が再選を果たしており、選挙戦は、政令市移行時に行われた二〇〇七年以来八年ぶり。

 鈴木氏は、鈴木修スズキ会長兼社長ら地元経済界からの支援のほか、連合など各種団体の推薦も取り付け、幅広い支持基盤を持つ。嶋田氏は、共産党の支持組織などでつくる「住みつづけたいまち・浜松をつくるみんなの会」が全面支援する。

◆浜松市長選 立候補者略歴(届け出順)

鈴木 康友(すずき・やすとも)氏 57歳 無現 当選2

市長・指定都市市長会副会長・三遠南信連携ビジョン推進会議会長(元)衆院議員・松下政経塾OB会長▽慶大

嶋田 博(しまだ・ひろし)氏 66歳 無新

県西部地区労組連議長・県労組評議会副議長(元)建交労地本執行委長・JR職員▽愛知県豊川工 =[共]

 【立候補者略歴の見方】氏名、投票日(4月12日)基準の満年齢、届け出党派、現職・新人の別、当選回数、主な職業・役職((元)以下は過去の経歴)、最終学歴の順。[ ]囲みは推薦政党。党派の略称は自=自民、公=公明、共=共産、改=新党改革、無=無所属