静岡

浜松市長選 4テーマで討論会区割り 意見真っ二つ

2015年3月29日

◆鈴木さん「再編」 嶋田さん「現状維持」

市民らを前に意見を発表する嶋田博さん(左)と鈴木康友さん=28日、浜松市中区鍛冶町のザザシティ浜松で

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 二十九日に告示される浜松市長選(四月十二日投開票)を前に、浜松青年会議所が二十八日、浜松市中区のザザシティ浜松で公開討論会を開き、立候補を表明している現職の鈴木康友さん(57)と、県西部地区労働組合連合議長で共産党が推薦する嶋田博さん(66)の二人が出席した。県行財政改革推進委員会委員長の佐藤克昭さんがコーディネーターを務め、区割りの見直し、地域創生ビジョンなどの四テーマについて意見をぶつけ合った。

 最も明確に意見が分かれたのが区割りの見直し。嶋田さんが住民とのコミュニケーションが疎遠になるとして七区制の維持を訴えたのに対し、鈴木さんは行政の効率性の観点から区の数を減らす方向での再編を訴えた。二人とも住民サービスの充実を目指すと主張。嶋田さんは区役所重視を、鈴木さんはより細かく分かれたサービスセンター重視を訴えた。

 地域創生ビジョンでは、二人とも産業政策に言及。鈴木さんは「この地域の景気は上向きつつある」とし、新産業の創出や中小企業の海外進出支援などを重点政策に挙げた。嶋田さんは「現在の浜松はグローバル経済の影響で雇用が減り元気がない」と話し、中小企業支援や正社員の増加の必要性を訴えた。

 市民に向けたメッセージとして、鈴木さんは「県並みの面積と人口を持つ浜松市の経営がしっかりできれば全国のモデルとなる。浜松は人口減少社会で日本をリードする自治体にならなくてはいけない」。嶋田さんは「今の安倍政権に反対し、悪政から浜松市を守るという立場で市長選挙を戦う。青年たちには、働き場所や地域を変えるためにも諦めずに投票に行ってほしい」と話した。