静岡

浜松市長選 嶋田氏が出馬表明

2015年3月12日

◆「大企業応援」と市政批判

浜松市長選出馬を表明する嶋田博氏=11日午前、浜松市役所で

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 統一地方選前半戦の浜松市長選(二十九日告示、四月十二日投開票)で、共産党とその支持組織でつくる「住みつづけたいまち・浜松をつくるみんなの会」が擁立を決めた県西部地区労働組合連合議長の嶋田博氏(66)が十一日、市役所で記者会見し、正式に出馬表明した。三選を目指す現職の鈴木康友氏(57)を「大企業応援の市政だ」と批判し、中小零細企業の支援に重点を置く市政に変えていくと訴えた。

 嶋田氏は「中小零細は賃上げが進んでいない。大企業だけでなく、中小零細も含め市民の暮らしが豊かになって市の税収も増えることが一番だ」と、最低賃金の引き上げなどを訴えていく姿勢を示した。

 鈴木市長が公約に掲げる行政区の再編には「反対。住民に不安が多いのではないか。やるにしても住民の意見を聞くべきだ」と指摘。

 住民投票は「個人的にはやってもいいと思うが、十分検討する」と述べた。

 重点政策として、国民健康保険や介護保険の保険料引き下げ、協働センターや体育館の拡充と利用料引き下げ、行財政改革を推進する市の行政経営諮問会議の廃止などを掲げた。

 嶋田氏は愛知県新城市出身。同県立豊川工高を卒業後、国鉄やJR貨物で運転士として勤務。全日本建設交運一般労働組合(建交労)の静岡鉄道地方本部執行委員長などをへて、二〇〇八年から県西部地区労連議長を務める。