長野

市町村議選の候補者、高齢化進む7割超が60代以上

2015年4月23日

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 統一地方選後半戦の県内三十四市町村議選の立候補者が出そろった。本紙が無投票当選者を含む全立候補者の年代を集計したところ、六十代以上が七割を超えていることが分かった。町村議選に限ると八割近くに達し、立候補者の高齢化があらためて浮き彫りになった。

 三十四市町村議選の総定数四三四に対する立候補者数は四百八十三人。うち六十代以上は三百五十人で72・3%を占め、前回選と比べ、六十代以上の割合は5・5ポイント増えた。

 立候補者の高齢化が進む背景には議員のなり手不足が浮かぶ。現職の61・2%対し、新人は36・2%にとどまっており、市町村ごとに違いはあるものの、新人候補者の割合は減少傾向だ。二十代の立候補者は三人、三十代は十八人しかおらず、三十代以下の割合は4・3%に低迷する。

 特に事態が深刻なのは町村部だ。町村議選に立候補した六十代以上の割合は77%で、市議選の62・4%を14・6ポイントも上回っている。五十代では市議選の19・7%に対し、町村議選13・5%、四十代は市議選の11・8%に、町村議選5・7%となっており、町村部は高齢化がより加速していることが分かった。

 北信地方の六十代の現職町議は「議員の高齢化は深刻な問題。人口減少や集落の維持のための施策が求められる中で、若者の感覚を取り入れるのが難しくなっている」と懸念している。