長野

2市長選あす告示7市議選も、26日投開票

2015年4月18日

 統一地方選後半戦の幕開けとなる市長選と市議選が十九日、告示される。市長選は諏訪、茅野両市で行われる。市議選は諏訪、茅野、松本、塩尻、大町、駒ケ根、岡谷の七市であり、計百五十二人が立候補を表明している。駒ケ根を除く六市は選挙戦が確実な情勢だ。投開票は二十六日。

◆無投票の公算大 諏訪市長選

 無所属新人の金子ゆかり氏(56)が県議から転身して立候補する。対抗馬擁立の動きは盛り上がっておらず、無投票の可能性が高い。

 金子氏は、現職の山田勝文氏の引退表明後、後援会の強い要請を受ける形で市長選への挑戦を決断した。

 人口減少や製造業の落ち込みなどの課題に対し「培ってきた地域の素材を磨き、地方創生のチャンスをつかむ」と主張。諏訪地域六市町村の広域連携の強化や、市中心部一帯の将来ビジョンを策定する検討会議の早期設置などを掲げる。

 同市区選出県議の実績を背景に、各種団体や地域ごとに政策懇談会を重ね、市民の声を聞く姿勢をアピールしてきた。市内全域に張り巡らせた後援会を軸に支持拡大を目指している。

◆現新一騎打ちへ 茅野市長選

 三選を目指す無所属現職の柳平千代一氏(61)と、市議から転身する無所属新人の野沢明夫氏(60)が立候補を表明し、一騎打ちの公算。大きな対立軸は見られないが、現市政を継続するか否か、幅広い分野で政策論争が展開されそうだ。

 柳平氏は、第四次市総合計画の実践を強調、三期目を「総仕上げ」と位置付ける。自主防災組織の充実強化や豊富な地下水の有効活用、縄文文化を生かしたまちづくりの推進などを政策に盛った。

 二月から各地区で車座集会を開き、求心力の維持を図ってきた。区・自治会ごとに支部を置く後援会がフル回転で動いている。

 野沢氏は「スピード感ある市政運営」を掲げて転換を訴える。地区コミュニティセンターの民営化、企業誘致を進める産業振興担当副市長の選任、高齢者自身が地域福祉の担い手になる制度の検討などを公約にした。

 支援者の人脈を生かして政策の浸透を目指し、有権者が多い地区では若者らに向けて知名度アップを急ぐ。