長野

<県議選 各区の情勢>(2)南信地区(下)

2015年3月23日

【上伊那郡区】(定数二)

垣内 基良65自現(3)

寺平 秀行40民新

小林 伸陽71共現(4)

矢ケ崎克彦72無新

 四人の地盤が、郡北部に集中。各陣営は地元の票固めと郡南部の支持拡大に奔走しており、激戦となりそうだ。

 垣内は景気対策や防災強化などが重点政策。郡内六町村に事務所を置き県政報告会を開く。宮下一郎財務副大臣の支援を受ける。

 寺平は箕輪町議を二期経験。県政二度目の挑戦で、街頭演説やネットで政策を訴える。世代交代を掲げ、若さを前面に出して戦う。

 小林は党組織を基盤に活動を展開。格差是正や政権の憲法改定反対を強く訴える。小集会を開き、党支持層以外への浸透を図る。

 矢ケ崎は辰野町長四期の実績、国や県との人脈を強調する。阿部県政を支える立場を明言。飯島勲内閣官房参与が支持している。

【茅野市・富士見町・原村区】(定数二)

今井  敦53自現(2)

小池 久長54無現(1)

 現職の二人以外に表立った動きはなく、無投票の可能性が高まっている。

 今井は県政懇談会を精力的に開き、実績を前面に人口減少対策などの政策をアピール。地元茅野市内全十地区と原村の後援会組織を軸に支持拡大を図る。

 小池も集落や支援団体単位にミニ集会を重ね、地域の声を県政に届ける姿勢を強調。公共交通網の充実などを訴え、浸透を図る。連合長野の推薦も得た。

【岡谷市・下諏訪町区】(定数二)

小松  稔62自現(2)

毛利 栄子63共元(2)

武井 茂夫46無新

浜  章吉67無新

 現職、元職、新人の計四人が政党色と地域色が入り交じった激しい前哨戦を展開する。

 小松は現職として実績も訴えながら、地域ごとの後援会支部組織を中心に支援者の拡大に力を注ぐ。陣営は「大変厳しい選挙」と危機感を強める。

 毛利は子ども医療費の窓口負担無料化などを訴える。「安倍政権の暴走を地方政治から変える」と、議席奪還へミニ集会や街頭演説を精力的にこなす。

 武井は民主、社民、連合長野の推薦を受ける。後継指名する民主現職野沢徹司氏らとあいさつ回りをこなし、若さを前面に出して支援者拡大を図る。

 政党の支援を受けない浜は「政党ではなく、真に地域に貢献できる(人の)選択を」と訴え。さらに組織を引き締め、無党派層を中心に浸透を図る。

【諏訪市区】(定数一)

今井 愛郎45無新

森山  広55無新

横山  真43無新

 市議二人と元市議一人が名乗りを上げ、三つどもえの様相。いずれも上諏訪地区が地盤で、旧村部にどれだけ入り込めるかが鍵となりそうだ。

 元市議の今井は「有権者の選択肢を広げたい」と出馬を決断、子育て・教育施策の充実を訴える。四年前は市長選に挑んだ。培った人脈を生かして政策浸透を目指す。

 市議の森山は「無投票にすべきではない」と今月中旬に立候補を表明。阿部知事を支持する姿勢を示し、大学の同窓生らを中心に組織づくりを急ぐ。県議選は二度目の挑戦。

 二月に出馬表明した市議の横山はインフラ整備の推進などを掲げ、同世代の商工関係者らを母体に支持拡大を狙う。自民の推薦を取り付け活動を活発化させる構えだ。

 【注】 立候補予定者の掲載順は政党、諸派、無所属で、政党は衆院勢力順。同一党派では現職、元職、新人の順で、現職は当選回数順。新人は五十音順。党派略称は、自民=自、民主=民、公明=公、共産=共、社民=社、諸派=諸、無所属=無。

 (敬称略)