三重

「スピード感上げ施策を」末松さん鈴鹿市長選

2015年4月27日

当選を確実にし祝いのタイを掲げる末松則子さん=鈴鹿市西条の事務所で

写真

 「良かった」。午後九時半ごろ、末松則子さん(44)の鈴鹿市西条の事務所に当確の一報が伝わると、集まった支持者から歓声と安堵(あんど)の声が一斉に上がった。大きな拍手に包まれる中「多くの信頼と評価を得られ、早く当確がもらえた」と持ち前の笑顔をほころばせた。

 前回選では県議時代の自民を離れて出馬したが今回は自民、民主のほか、連合三重、自治会や企業・団体など二百五十を超える推薦を取り付けた。固い地盤を基に中学校給食の開始をはじめ一期目の実績と、福祉・医療や子育て施策の充実を前面に訴え、幅広い支持を得た。

 中学校給食や今回掲げた乳幼児医療の窓口無料化などの公約は、県議だった父の故・充生さんが十六年前、夢を果たせなかった市長選で訴えていた。市民サービスをさらに向上させる意欲を胸に「支えてもらった恩は具体的に分かる形で仕事で返す。スピード感を上げて施策を進める」と決意を新たに語った。

 (鈴木智重)

◆堅実な手腕で基盤

<解説>

 末松さんが大差での再選を果たした。前回は二番手と三千五百票差。「オール鈴鹿」の態勢を築いた今回は、まったく揺るぎのない選挙戦を展開した。

 そうした基盤を固めることができたのは、一期四年間の市政運営が評価されたたまものと言えよう。財政を改善し、特産物のPRやインフラ整備、企業誘致などを前面に立って手掛けた。手痛い失政はなく、極めて堅実な政治手腕を見せた。

 その一方、市民からは「安全運転過ぎて、“らしさ”が見えない」と物足りなさを指摘する声も聞こえる。若い女性市長への、大きな期待に応え切るだけの成果はこれからだ。

 自然豊かで、自動車をはじめとした製造業が根を張る。鈴鹿の名は海外に知れ渡る。これほど恵まれた地方都市が全国にいくつあるか。市民が幸せになるのはもちろん、他の自治体のモデルになる施策をどんどん進めてほしい。継続よりも、新たな始まりが期待される二期目になる。

 (鈴木智重)