三重

希望かなえる4年間に知事再選の鈴木さん

2015年4月14日

2期目の県政運営への抱負を語る鈴木英敬さん=津市の事務所で

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 一夜明けて込み上げてきた実感は「六十万三千六百九十七票の重み」。十二日投開票された県知事選で再選を果たした現職の鈴木英敬さん(40)が十三日朝、中日新聞の単独インタビューに応じた。勝利の余韻残る津市の事務所で、人口減少など困難な課題に挑む二期目の決意を口にした。

 −一夜明けて勝利の感想を。

 「喜びもあるが、一期四年をやったからこその身の引き締まる思い。(四年前の前回を二十二万票上回る)六十万を超える票をいただいた。『よくやった』という評価に加え、教育や医療、介護など宿題の部分を『しっかりやりなさい』との意味も込められたと、重く受け止めている」

 −人口減少に歯止めをかけるのが、二期目の「一丁目一番地」の政策になる?

 「そうなる。(県内人口の将来展望を示した)人口ビジョンと総合戦略を九月に完成させ、二〇一六年度の予算編成に反映させたい。まずは働く場をどう拡大させるかだ。人材不足の介護や建設業の活性化を図り、市町と相談しながら南部地域の定住を促進する取り組みも増やしたい」

 −県議選では民主・連合系の「新政みえ」が現有の二十三議席で最大勢力を守った一方、自民が二議席減らして二十一人となった。結果をどう受け止めているか。

 「前回の知事選で新政みえは対立候補を応援し、自民は推薦をくれた。しかし、当選後はいずれも政策ベースで議論してくれた。その関係は今後も変わらないと思う」

 −四年ぶりに議席を奪還した共産は、対決姿勢を示している。

 「政策をしっかり訴える基本は変わらないが、反対のための反対や実現可能性なき提案をしてくるなら、正々堂々対応したい」

 −四年後、どういう形で二期目を振り返りたい?

 「選挙戦終盤の演説で『リーダーとは希望を配る人だ』とのナポレオンの言葉を引用した。県民から希望をかなえてもらえたと言ってもらえる四年間にしたい」

 (聞き手・添田隆典)