三重

<10代の“有権者”から>若いほど流されやすい

2015年4月7日

投票できるようになれば「少しでも自分の意見を反映できるのがうれしい」と話す石崎彩淑さん=四日市市の四日市高で

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◆四日市高3年 石崎彩淑さん(17)=四日市市

 私が通っている高校は、国際的に活躍できる人材を育てる文部科学省の「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」に指定されています。教育をテーマに選んで、国際的な視点に立った考え方を学んでいます。

 三月、SGHの取り組みとしてカンボジアへの研修旅行に参加しました。内戦の影響もあって、決して物質的には豊かとは言えない現地の人たちの暮らしを見ましたが、家族で仲良く幸せそうに過ごしていました。豊かさにお金は要らないのかも、と感じました。

 十八歳で投票できるようになったら、少しでも自分の意見を反映できるのがうれしい。一方で、政治に関心のある十八、十九歳がどれくらいいるのかな、と心配にもなります。投票できる年齢が十八歳以上に変わるだけで、少年法のような二十歳以上の規定がそのままでいいのかも疑問です。

 十代が投票できるようになると、政治のことを知っている人も、知らない人も政治に参加できるようになります。高校生のように若ければ若いほど受け身というか、大人の意見に流されやすいように思います。政党や候補者が若者の気を引く政策を出したら、きっと多くが流されてしまうでしょう。

 最近の国政選挙では自民党が圧勝しています。でも、自民が訴える改憲に多くの人が反対しているという世論調査の結果を見ると、疑問に感じますね。

 有権者は新聞やテレビを通じてできる限りの情報を自分で集め、投票の判断材料にするといいのではないでしょうか。自分が投票できるなら、興味のある教育の充実や、若い人が安心して子どもを産み育てるための政策に力を入れる政党、候補者を選びたいと思います。

(聞き手・吉岡雅幸)