三重

共産、4年ぶり奪還狙う四日市区では女性候補

2015年4月4日

出発式に集まった支持者らと握手する候補者=四日市市で

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 三日に告示された県議選では、共産が前回選から四年ぶりの議席奪還を懸けて臨む。八人が七議席を争う激戦となった四日市市選挙区では新人の女性候補が、雨の中を精力的に駆け回って支持を求めた。

 「共産党の議席がなかった県議会は、暮らしに寄り添わない県政を野放しにしてきた。県民の声をまっすぐ聞く政治に転換しよう」。市中心部の郵便局前を第一声の場所に選んだ候補は、曇り空でも目立つピンク色のスーツ姿で有権者に呼び掛けた。

 四日市市選挙区では前回、ベテラン候補が十四票差で次点となり議席を失った。立候補した新人は、市議に二回当選の実績を持つ。告示日は駅やスーパー前などに立ち、選挙カーで市内を回って支持を訴えた。選挙区唯一の女性候補として、党派を超えた支持も狙う。

 共産以外でも自民、民主、公明から有力新人が名乗りを上げ、現職四人としのぎを削る。各党は強力な応援弁士も招いており、公明は三日に坂口力・党特別顧問が来訪した。民主は四日に岡田克也党代表、共産は十日に志位和夫委員長が四日市入りの予定で、自民も地元選出の国会議員が現地に入って精力的に活動する。

 共産党県委員会の大嶽隆司委員長は「四年前は自民か民主かという二大政党の影響が残っていたが、今回は違う。党は全国で都議選、参院選、衆院選と躍進が続いており、県議会でも二議席以上を取らなければいけない」と力を込める。

 県内では、同じく前回に議席を失った津市と、前回は無投票だった伊勢市の選挙区で新人を擁立。いずれも告示前から、知事選で共産が推薦する新人候補の応援に加わり、街頭で政策を訴えてきた。

 (河崎裕介、滝田健司)