三重

知事選、現新2候補の第一声

2015年3月27日

◆藤井新一さん(56)無新 「さびれた県政」転換を

陣営カラーのオレンジ色のタオルを広げる藤井新一さん=津市で

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 津市中心部の津センターパレスビル前で第一声を上げ「長年の自民党政権と、それに付き従う県政の下で地方がさびれた。希望あふれる県政に切り替える」ときっぱり。現県政の転換に向け、気概をみなぎらせた。

 医療・福祉や中小企業への支援拡充、正規教員の定員増と三十〜三十五人学級の実現、ブラック企業の規制、奨学金の充実などを掲げる。「年末の総選挙で共産党は三倍近く議席を伸ばした。思いを託してもらえば、必ず政治を変える」と訴えた。

 共産党公認で県議選津市選挙区に立候補を予定する岡野恵美さんは「今回の統一地方選は、戦争する国へと向かう安倍政権を食い止める戦い。私も藤井知事の下で県議として働きたい。ともに頑張ろう」と共闘をアピール。

 「福祉後退の県政から、県民の命と暮らしを第一に守る県政へ、ともに転換させよう」とする同党の志位和夫委員長のメッセージも披露された。

 (滝田健司)

◆鈴木英敬さん(40)無現 「現場主義」の実績強調

街頭で有権者と握手する鈴木英敬さん=津市で

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 「四年間の現場訪問回数は千回を超えた。とにかく県民の声に耳を傾けようとやってきた」

 津市の津駅前で臨んだ出陣式で、支持者四百人に訴えたのは「現場主義」と「県民党」。「最大のパートナーの市町と連携し、県民のために国の制度もフル活用しながら、さまざまな事業が展開できた」と、自民、公明両党の国会議員や県南部の首長らに謝辞を述べ、国、市町との良好な関係をアピールした。

 県内への観光客数や県内総生産、高校卒業者の就職率と、過去最高をはじき出した一期目の実績を強調する一方、道半ばとして挙げたのが非正規雇用や貧困対策などの課題。「経済産業省出身なので、何とか経済を浮上させたい」と誓った。

 推薦を受けた企業・団体数は千四百を超えた。「もう一度、粉骨砕身働くことを皆さんから与えてもらったと思う」。初当選した四年前と同じ赤色のジャンパー姿で、再選の決意をマイクに込めた。

 (添田隆典)

◆こぼれ話 両候補の朝食は?

 選挙戦の幕開けという特別な一日を迎えた二人の候補。藤井さんの朝食は、チーズとハムを乗せたトーストにバナナとカフェオレ。ほぼ毎日、同じメニューと明かす。藤井さんは「普段から社会保障の充実などを訴える運動は続けている。今日だけが特別な日じゃない」と話し「平常心」のスタートを強調。初日の選挙戦へと臨んだ。

 鈴木さんの朝食は、白飯に厚焼き卵、ソーセージ、めんたいこ、コウナゴのちりめん、のり、みそ汁。完食して出陣式へ向かった。妻の美保さん(38)は「普段のメニューです」と謙遜するが、答志島のコウナゴやのりなど随所に県内の特産品が。「県の魅力」を力説した鈴木さんの演説にも思わず納得。

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