三重

知事選スタート鈴木県政の4年間が争点

2015年3月27日

 任期満了に伴う統一地方選の知事選は二十六日告示され、十七日間の選挙戦が幕を開けた。いずれも無所属で、新人の藤井新一氏(56)=共産推薦=、再選を目指す現職の鈴木英敬氏(40)=自民、公明、新政みえ推薦=の二人が、出陣式で力強く第一声を上げた。藤井氏は「命、暮らしが第一の県政」、鈴木氏は「県政の継続と加速」を掲げ、支持者らが結束を誓い合った。

 今回の知事選は、全国最年少知事として一期四年を務めた鈴木県政への評価が事実上の争点となる。二人の候補者は告示日の二十六日、ともに津市内で出陣式に臨んでから各地へ足を運び、自らが思い描く県政の姿を訴えた。

 新しい知事の任期には、どんな出来事があるのだろうか。県のまとめによると、二〇一五年度は五月からのイタリア・ミラノ万博に県、伊賀市が出展。新名神高速道四日市−四日市北間と東海環状自動車道四日市北−東員間が開通し、年度末にはJR名松線の全面復旧が予定されている。

 一六年度は伊勢志摩国立公園の指定七十周年を迎える節目の年。県が伊勢志摩地域への誘致を表明した主要国首脳会議(サミット)が日本で開催され、県内では国際地学オリンピック大会がある。

 一七年度は伊勢市で全国菓子大博覧会が開かれるほか、津市でこども心身発達医療センター(仮称)が開院。一八年度も新名神四日市−亀山間、東海環状道東員−大安間が開通する予定だ。

 その後も二一年の国体・全国障害者スポーツ大会の県内開催、二七年のリニア中央新幹線の名古屋開業と大きな出来事が控える。新知事はその準備を進める役割も担う。

 県政の新たなかじ取り役を決める知事選だが、投票率は〇三年と〇七年、一一年と三回連続で50%台で推移。新人三人が激しい選挙戦を演じた一一年も55・69%にとどまった。県選管は四月十二日の投票日に向け、積極的な投票を呼び掛けている。

 (相馬敬)