三重

<県議選読本>(2)仕事ぶりあれこれ抱えてます

2015年3月22日

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Q(有権者) 前回の話で、県議の役割は分かったわ。でも、地元で見かけないときって、実はサボってるんじゃないの?

A(三重けんぎくん) 人聞きが悪いなあ。日夜、皆さんのためにどれだけ頑張っているか、お教えしましょう。何と言っても一番の仕事は県議会です。津市の県庁隣にある議事堂で開かれるんです。年間に少なくとも100日は登庁しているかな。本会議が30日ほど、委員会が80日ほどありますから。

Q 本会議と委員会って何?

A 本会議は知事や県幹部に一般質問などで直接、県の課題をただし、議案を採決する場です。委員会は防災や教育などの担当ごとに議員が分かれて、執行部と議論をします。

Q じゃあ、「これはイカン」という予算ははねつけるわけね?

A 実はそうでもないんです。三重県の場合、かれこれ十数年、否決された議案ってないんですよね。

Q やっぱり、サボってるんじゃない。

A 早合点しないで。予算にしても条例にしても、計画段階から委員会などで県の説明を受けてあれこれ意見をぶつけるわけです。擦り合わせというんですかねぇ。ですから、議案ができ上がるころにはある程度、議会のチェックが入っているんです。

Q じゃあ、本会議で採決したり、質問したりする意味はあるの?

A 最終的には議員全員で賛否を決めないといけませんし、可決されても問題が生じれば、ビシッとただしていくんです。

Q で、議会がなければオフなわけ?

A いえいえ。県全体の課題に敏感でないといけませんから、こうして皆さんの意見に耳を傾け、視察にも飛び回るわけです。「議会のない日が勝負だ」と意気込む県議もいますよ。土日は行事に参加して顔を売らないといけないこともあり、休みはないそうです。それと、多くの県議にはもう一つ持ち場があります。

Q まだあるの?

A 所属する政党の地方組織の幹部です。例えば、県連幹事長とか。国会議員は普段、東京にいますから、県議が留守を預かったり、国会議員の選挙を支えたりします。

Q 県議も国会議員になりたいものなの?

A 県議を国政へのステップに位置付け、実際、転身に成功した議員もいます。党の覚えがめでたければ、将来、国政選挙の候補者に抜てきされるかもしれませんね。

Q じゃあ、けんぎくんが一生懸命、活動しているのも、いずれは国政に…。

A (にやり) =つづく