三重

<県議選読本>(1)中2階目立たなくても全力

2015年3月21日

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 県議選が間近に迫ってきた。次の4年間、県政のチェック役となる議員を選ぶ大切な選挙だ。でも、県議って誰が担って、普段、どんなことをしているの? その辺がバッチリ分かると、投票所に足を運んで、1票を投じようという気持ちも湧いてくると思うんだよね。ということで、選挙準備で忙しい候補者の皆さんに代わって、私、三重けんぎくんが紹介していこう。

Q(有権者)けんぎくん、最近、忙しそうだね。

A(けんぎくん)もうすぐ、選挙があるんですよ。

Q 選挙?

A そう。県議選が4月3日に告示され、12日に投開票されるんです。17の選挙区で計51人の議員が選ばれるんですけど、現時点で立候補が予定されているのは現職と新人合わせて62人。九つの選挙区で選挙戦が予想されていて、残り八つは無投票のまま、現職が再選されそう。(20日 現在)

Q そうなんだ。でも、県議ってなじみが薄いのよね。国会議員はテレビによく登場するし、市町の議員は地元の行事なんかで顔を見かけるんだけど。

A (苦笑)。国会議員は大臣になったり、外交問題など国を左右する政策を議論したり、華やかなイメージですよね。一方で、市町の議員は地域密着。町内会の寄り合いにも出るし、「家の前のどぶ板を直してほしい」なんて要望も来るそうです。県議はそのはざまで目立たず、“中2階”とやゆされることもあるんです…。

Q そんな陰口を言われて、どうして県議を目指すの?

A 大きなテーマに取り組めるのが魅力なんですよ。市や町の議員のように、地元だけでなく、県内全体の課題をチェックできる。

Q たとえば?

A 県北部と南部の地域間の経済や人口格差の解消は代表例の一つですね。北勢地域の議員は「南部で盛んな一次産業に対する問題意識は県議になって深まった」と話しています。国との橋渡し役を挙げる県議もいますよ。市議や町議よりも発言力が増す分、地元の国会議員に助言しやすいそうです。

Q そんな役割があるんだね。それなのに、「目立たない」なんて言われるの?

A 県内各地を視察したり、本会議などがあれば議事堂のある津市に行ったりと、どうしても地元を空ける時間が増えるからだと思います。でも、おろそかにはしていないですよ。ある県議は、市議時代よりも地元の会合などに出席する機会が増えたそうです。市議より当選に必要な票が増えるため、顔を広めないと票につながらないからです。いつも地元にいられる訳ではないですけど、限られた時間でやりくりしているんですよ。 =つづく