三重

県知事選2候補、活動活発に

2015年3月16日

 二十六日告示の知事選で、二人の立候補予定者は十四、十五の両日、自らの実績と今後の展望を訴える県政報告会に臨んだり、事務所開きで県政の刷新を訴えたりと、四月十二日の投開票をにらんだ政治活動を活発化させた。 (上から表明順)

◆鈴木英敬さん=現職 県政4年間の実績訴え

県政報告会で4年間の実績を語る鈴木さん=四日市市内で

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 自民、公明推薦の現職鈴木英敬さん(40)は十四日夜、各地での県政報告会を開始。四日市市では百三十人に実績と展望を訴えた。

 有権者の関心が高い医療・介護分野では、特別養護老人ホームの拡充に言及。入所を希望するのに入れない、要介護度4以上の千八百人を収容する特養を整備する考えを示した。医師不足の解消では、修学資金貸与制度を通じて新年度から三年間で二百九十人の医師が県内に定着する見通しを強調した。

 今後の課題には子どもの学力・体力向上を挙げ、「四年以内には全国平均を上回りたい」と意気込んだ。

 自民の島田佳和衆院議員、吉川有美参院議員も出席し、鈴木県政との連携を強調した。前回選で鈴木さんの対立候補を支持した田中俊行四日市市長も「今までで最も情報発信力が高い知事だ」と評価した。

 (相馬敬)

◆藤井新一さん=新人 現職の政権追従を批判

事務所の開所式で県政の転換を訴える藤井さん=津市内で

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 県民主医療機関連合会事務局次長で、共産党が推薦する新人の藤井新一さん(56)は十五日、津市内で選挙事務所の開所式を開き、支持者二百人に「命と暮らしが第一の県政に切り替える」と訴えた。

 若者の四割近くが非正規雇用で、高齢者の年金も切り下げられているとして、「いまの県政は県民の暮らしが見えていない」と批判。最優先の公約として、ブラック企業規制条例の制定や福祉医療費の窓口負担の無料化を掲げた。

 応援弁士に立った支持者たちからは、現職の鈴木さんが安倍政権に追従しているとの批判が相次いだ。藤井さんも「戦争のできる国造りや原発再稼働、TPP参加など安倍政権の暴走を止め、鈴木さんとは全く違う立場で暮らしを守る。この知事選、どうしても勝たないといけない」と呼び掛けた。

 (添田隆典)