<焦点 県議選まで1か月>(中)県北部の選挙区展望
2015年3月5日
4月3日告示の県議選(総定数五一)は、現時点で62人が立候補に向けた準備を進めている。17選挙区のうち9選挙区で選挙戦となり、残る8選挙区は無投票の見通しだ。立候補予定者を政党公認別に見ると、自民が26人、公明が2人、民主が9人、民主・連合系の新政みえが5人、共産が3人。無所属は17人。各選挙区の情勢を2回に分けて展望する。
【桑名市・桑名郡】(定数四−5)
貝増 吉郎61 自現(4)
小島 智子54 無現(1)
三谷 哲央67 民現(5)
山本 勝70 自現(4)
倉本 崇弘39 無新
現職4人と新人1人が争う構図となりそうだ。支持固めを進める議長経験者の三谷さんと民主系で元教員の小島さん、会派代表の貝増さん、前議長の山本さんに対し、桑名市議を務めた倉本さんが議席奪取を目指す。
【いなべ市・員弁郡】(定数二−2)
日沖 正信53 民現(4)
水谷 隆68 自現(3)
現時点で日沖さん、水谷さん以外の立候補予定者はいないとみられ、2回連続で無投票の見通しだ。日沖さんはいなべ市、水谷さんは東員町が地盤。
【三重郡】(定数二−2)
舘 直人59 民現(3)
服部 富男65 自現(3)
3人が立候補して選挙戦になった前回とは一転して、無投票の見通し。舘さん、服部さんはいずれも菰野町を地盤としている。
【四日市市】(定数七−8)
石田 成生54 自現(1)
稲垣 昭義42 無現(3)
田中 智也49 みえ現(1)
津田 健児45 自現(3)
山内 道明42 公新
山崎 博50 自新
山本 里香56 共新
芳野 正英40 民新
前回同様、8人が出馬を予定する県内最大級の選挙区。顔触れの半数が入れ替わった。新人4人は、会派の新政みえに所属する稲垣さんと田中さん、自民みらいの津田さんと石田さんとともに定数一超の少数激戦に挑む。
水谷正美さんの引退に伴い、民主公認の芳野さんが立候補する。永田正巳さんも引退し、自民公認の山崎さんが出馬する。
公明は前職が衆院議員に転出したのを受け、元ヤマモリ社員の山内さんを擁立した。共産は前回選で失った議席の奪還を市議の山本さんに託す。
【鈴鹿市】(定数四−6)
小林 正人48 自現(2)
下野 幸助38 民現(1)
彦坂 公之55 無現(1)
藤田 宜三63 民現(2)
伊藤 健司51 自新
南条 雄士41 無新
前回選よりも1人多い6人が4議席を争う見通しの激戦区。新政みえは藤田さんと下野さん、彦坂さんの議席堅持を目指す。一方、自民は小林さんに加え、新人で市議の伊藤さんを擁立し、議席倍増を狙う。市議の南条さんも1月下旬に無所属での立候補を表明した。
【亀山市】(定数一−2)
長田 隆尚54 無現(2)
伊藤彦太郎45 無新
長田さん、伊藤さんによる一騎打ちの公算が大きい。長田さんは会派の新政みえを離脱し、1人会派「能動」を結成した。伊藤さんは市議を務めた。
【津市】(定数七−8)
青木 謙順58 自現(3)
今井 智広47 公現(2)
小野 欽市60 自現(1)
杉本 ゆや61 無現(2)
舟橋 裕幸59 みえ現(5)
前田 剛志54 無現(4)
前野 和美66 自現(3)
岡野 恵美62 共新
現職7人に新人1人が挑む構図とみられる。杉本さん、舟橋さん、前田さんが組合の組織票などをまとめ、青木さん、小野さん、前野さんが地盤固めなどを進める。3選を目指す今井さんも支持層への浸透を図る。岡野さんは旧津市議。知事選などの出馬経験を持ち、前回選で党が失った議席奪還を目指す。
【伊賀市】(定数三−5)
粟野 仁博41 自現(1)
森野 真治45 民現(2)
稲森 稔尚31 無新
木津 直樹55 自新
森口あゆみ49 無新
前回よりも1人多い5人が3議席を争う激戦区となりそうだ。会派の新政みえは森野さんの議席堅持を目指す。岩田隆嘉さんが引退する自民は新人の木津さんを擁立し、粟野さんとの2議席維持を目指す。社民党県連代表だった稲森さんは昨年末に、会社社長の森口さんは2月にそれぞれ立候補を表明した。
【名張市】(定数二−2)
北川 裕之56 民現(3)
中森 博文61 自現(3)
北川さん、中森さん以外に出馬に向けて具体的に活動している陣営は見られず、3回連続での無投票の可能性が高まっている。
【注】立候補予定者の掲載は現、新の順。複数の場合は五十音順。丸数字は当選回数。
(相馬敬)