岐阜

「明るい兆し感じる」選挙に活気白川村議選

2015年4月22日

合掌造り集落を歩き、支持を呼び掛ける候補者=白川村荻町で

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 「女性の声を議会に届けたい」。白川村荻町の合掌造り集落の一角で、新人女性候補が手を振った。この候補が告示一週間前に出馬を決意し、八年ぶりの村議選に突入した。

 村最大の“繁華街”荻町地区には、初日から候補者数人が外国人観光客を縫うように練り歩き支持を訴えた。女性候補は「無投票阻止が狙いという訳じゃない」とするが、久々の選挙戦を窓から眺め、手を振っていた男性(82)は「やっぱり、選挙になると活気があるなあ」とつぶやいた。

 白川村は、世界遺産がある一大観光地。しかし人口減が進み、村議のなり手不足は深刻だ。議会は今回、定数を一減の七とし、その分などを原資に議員報酬を増額した。

 それでも、この女性が出なかったら、前回同様に無投票となる可能性もあった。

 人口が少ない白川村では、候補者の名前を連呼する選挙カーを使わずに、徒歩で支持を呼びかけるのが主流。新人男性候補は、合掌造り家屋の玄関前で出陣式を行い、「準備は万端」と、集落へ繰り出した。同時に告示された村長選候補の立会演説には、村議候補二人が肩を並べて応援演説する姿もあった。

 たすきをつけた候補者が、久しぶりに街に繰り出した白川村。七十代の男性は「若い人も出馬してくれて、明るい兆しを感じる。これからもどんどん出てきてくれたら」と期待した。