岐阜

期待、怒り込めた一票期日前投票、辛口注文も

2015年4月12日

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 人口減少や都市と地方の格差、「地方創生」がキーワードに掲げられる今回の県議選。一足早く期日前投票に訪れた有権者らに、一票に託した思いや次期県議に望むことを尋ねた。 

 昨年、民間の日本創生会議が発表した「消滅可能性都市」のデータでは、二十五年後、県内の四十二市町村のうち十七市町村の存続が危ういとされた。

 「人口減少の問題もあるので、子育て支援にも注目した」と話すのは高山市山田町、無職中村光子さん(85)。最も気になるのは自身の暮らしに直結する福祉施策だが、投票では次世代にも思いをはせたという。

 格差に言及したのは同市新宮町、会社員山本幸仁さん(55)。「貧富の差を感じるので、解消に向けて県議も頑張ってほしい」。土岐市肥田町、陶磁器卸売業林雅文さん(62)も「大企業の潤いが中小企業に行き渡っていない」と、一票に怒りを込めた。

 農協改革や環太平洋連携協定(TPP)参加で揺れる農業。夫が農業を営む大垣市高渕、主婦川瀬美智子さん(68)は「厳しい環境の中で、農業に力を入れてくれそうな人を選びました」

 候補者には有権者からの辛口のエールも相次いだ。そんな声を代表して岐阜市正木中、パート岩崎由美さん(49)からひと言。「選挙でお願いするわりに、実態がわからない。もう少し普段から地域にかかわりを持って」 (統一地方選取材班)