岐阜

4政党の国会議員が応援合戦岐阜市選挙区

2015年4月6日

 県議選で最初で最後の“選挙サンデー”となった五日、選挙戦に入った十五選挙区の立候補者たちは、商店街の祭り会場や観光地などで大勢に支援を求めた。九議席を十二人で争う岐阜市選挙区では、自民、民主、公明、共産各党の国会議員が応援合戦を繰り広げた。

 五日夕、岐阜市の名鉄岐阜駅前。民主党の現職太田維久さん(46)の応援に駆け付けた党政調会長の細野豪志衆院議員が「政治の力を必要とする人たちのため、党を立て直す。厳しい戦いに力を貸してください」と声を張り上げた。

 岐阜市選挙区で二議席をもつ民主は、渡辺嘉山さん(57)も含めた現職二人を擁立。細野政調会長は、党県連代表の小見山幸治参院議員と高山市や関市などの選挙区で民主系候補を応援し、岐阜市でも二候補に加勢した。

 一方、現有二議席からの倍増を狙い、四人の候補者を立てた自民党。党県連会長の古屋圭司衆院議員は前日に新人若井敦子さん(43)を事務所で激励し、この日は新人広瀬修さん(44)、現職玉田和浩さん(71)、現職長屋光征さん(35)の各陣営を回って、事務所で応援演説を行うなどした。

 市南部の祭り会場では、広瀬さんとともにステージ上へ。「アベノミクスの恩恵を地方に行き渡らせるには、地方で活躍する自民の政治家が一人でも多く必要」と呼び掛けた。

 公明党は現職水野吉近さん(51)と新人澄川寿之さん(35)を立て、現有二議席の維持を目指す。党中部方面本部長の魚住裕一郎参院議員が、同市内のスーパー前で水野さんと演説し、「地方創生では、地域の声に触れる地方議員の役割が大きい。地道に政策を実現してきた公明党に任せて」と強調した。

 昨年十二月の衆院選に所属県議が出馬し、県議会の議席がゼロとなった共産党。新人中川裕子さん(34)が市北部で開いた演説会では、同じ衆院選の比例代表東海ブロックで初当選した島津幸広さんが「安倍政権との対決のためにも、すべての都道府県議会に党の議員がほしい。岐阜の空白を埋めて」と訴えた。

 四つの政党の九人と論戦する無所属のうち、元職の笠原多見子さん(49)は、市北部の住宅街や幹線道路などを選挙カーで回った。現職の道家康生さん(46)は祭り会場を歩いて支援を求めるなどし、新人の平野智久さん(42)は市北部を選挙カーで回った後、演説会を開いた。

◆維新、民主は共闘行脚

 維新の党県総支部の支部長を務める今井雅人衆院議員が五日、民主党が推薦、公認する高山市と可児市の候補の応援演説に立ち、有権者に野党共闘をアピールした。

 民主党政調会長の細野豪志衆院議員、県連代表の小見山幸治参院議員とともに行脚した今井氏。高山市の観光名所、高山陣屋前では、民主の推薦を受ける無所属新人の応援演説で「自民党政権に対抗できる勢力を作らなければ」と訴えた。

 細野氏は「維新の党と協力して、働く人の声を代弁するには、統一地方選で皆さんの力が必要」と呼び掛けた。

 今回の県議選で維新の党県総支部は、民主が公認・推薦する県内候補すべてに推薦を出している。

 (統一地方選取材班)